BIGLOBEモバイル導入事例株式会社ファインウッズ
掲載日:2018年09月05日
太陽光パネルの稼働状況をリモートで監視できるモジュールを低コストで提供
東日本大震災以降、再生可能エネルギーへの注目が高まり、2012年には再生エネルギーで発電された電力を電力会社が一定期間内、固定価格で買い取る制度(FIT)が施行され太陽光発電は急速に広がりました。風力やバイオマスなど、他の再生可能エネルギーと比較して仕組みがシンプルな上、助成金や補助金などの制度が充実してきたことも普及の要因です。
当初、「太陽光発電はパネルを取り付ければ、メンテナンスは不要」と言われていました。しかし実際に始めてみると、台風の影響で発電が止まり、売電できないことがありました。そこで、太陽光パネルを販売していた株式会社ファインウッズは、リモートで太陽光発電システムの監視ができるモジュールを作り、故障をいち早く察知。低コストで損失を最小限に留めることに成功しました。
リアルタイムでリモート監視し、損失を防ぐ
リアルタイムでリモート監視する仕組みを詳しく見てみましょう。
太陽光パネルで発電した電力は、パワーコンディショナーで直流から交流に変換し、電線に送ることで家庭で使用できる電力になります。しかし台風の影響で、このパワーコンディショナーの電源が切れ、月ごとの売電料が大きく落ちることがありました。こういったトラブルになるべく早く気づけるようにこの仕組みを考えました。
リモートで監視するために、どのくらい発電されているかのデータをパワーコンディショナーから取得する必要があります。しかし、パワーコンディショナーのデータはそのまま送信できないため、まずはシリアル変換器でシリアルデータに変換します。そのデータをBIGLOBEモバイルのSIMカードが挿さったルータ経由でクラウドに送信します。クラウドに送信されたデータを元に、どのエリアでどのくらいの発電をしているか、パソコンやスマホでリアルタイムで確認できるようにしました。正常に稼働していない場合には、データが送信されなくなるため、トラブルの発生がリアルタイムでわかるようになりました。固定回線ではなく、モバイル回線を利用することで導入までのリードタイムも短く、しかもリーズナブルに監視できます。
月額1,700円(年契約)からと安価に利用できるため、設置した太陽光パネルにこの監視システムを導入するお客さまが増えています。
導入の経緯
この「パソコン簡易遠隔監視システム」は日本全国から多数の問い合わせがあり、これまでに導入いただいた件数は150セット。販売を開始して間もないころ、インターネット回線はお客さまに任せていたのですが、導入を楽にすすめていただくためにBIGLOBE回線に一本化しました。
BIGLOBEモバイルのSIMカードはグローバルIPアドレスのため、ルータをリモートで設定できたことも要因の一つです。太陽光パネルをリアルタイムで監視できていないお客さまはまだ全国各地にいるため、監視システムはこれからも増える見込みです。
*2021年2月末をもってグローバルIPアドレスの提供を終了し、プライベートIPアドレスとなります。モバイル固定IPオプションをご契約の場合に限り、グローバルIPアドレスがご利用いただけます。
株式会社ファインウッズ
細木 政幸 様
株式会社ファインウッズにとって太陽光発電事業は新規事業としての取り組みですべてが手探りで始めました。自社発電所向けの部材選定・自社建設から売電までの連携手続きなど一通りの作業を自ら行い、現在では外販も行っています。その後、売電を順調に行っていましたが自社発電所において発電が停止していた苦い経験から、太陽光発電所の遠隔監視システムの開発を行いました。エラー等で発電が停止するとメールで通知が来るようになっており、売電の機会損失を1日でも短くすることができています。SIMカードを使った通信設備は太陽光発電所に有線の通信設備を用意することなく、遠隔地で手軽に設置できること。また費用も有線設置より安価なため多くのお客さまから評価を頂戴しております。今後も同様の方式を用いて別分野における通信・監視を新規事業として育てていければと思っています。
お客さまのプロフィール
社名 |
株式会社ファインウッズ |
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URL | |
事業内容 |
アンケートアナライザーシステム(トータライザー、アンサーパッド)の販売・レンタル |
所在地 |
〒105-0014 東京都港区芝1-14-11芝明月ビル2F |