BIGLOBEモバイル導入事例みなとタクシーグループ
掲載日:2018年09月05日
タクシー無線のデジタル化規制を好機に、配車の仕組みを半自動化
2000年代に入り都市部を中心にタクシーが急増し、タクシー事業者に割り当てられる無線の周波数がひっ迫するようになりました。これを受けて、総務省は電波を有効活用するため周波数の再編に着手し、タクシーのアナログ無線の使用期限を2016年5月末としました。大分県別府市を中心に営業するみなとタクシーはそれを好機と捉え、株式会社カイエンシステム開発と共に小中規模タクシー会社向けに配車の半自動化システムを独自開発。BIGLOBEモバイルの回線を利用して無線をデジタル化、さらに配車の効率化や支払い方法の多様化を実現しました。
温泉地別府でもメインのお客さまは地元の高齢者
日本一の湯量を誇る別府温泉は国内外からの観光客も多く、人口あたりのタクシー台数がとても多い地域です。みなとタクシーは1954年に創業し、5台のタクシーから始めて、今では別府、大分、湯布院、大分空港の4拠点を中心に125台のタクシーを保有、従業員数は200人へと成長を続けてきました。観光客の多いこの町ですが、タクシーを利用するメインのお客さまは地元の高齢者です。月曜日の朝や、年金支給日は1日に800回以上の電話が鳴り響きます。
システム導入以前、タクシーの配車は職人技だった
システム導入前は、迎車依頼の電話がくると「タンザク」と呼ばれる縦長の紙に依頼内容を書き配車担当に渡していました。配車担当は各タクシーにアナログ無線で連絡、位置を確認したのち前後のやり取りやタクシーがどの向きで走っているかも考慮し、適切な配車をアナログ無線で指示していました。この配車手配を、みなとタクシーの下森社長は職人技だと言います。
しかし1時間あたり100件以上の電話がかかり、的確な指示が出せないことや、電話に出られず機会損失になることもありました。
GPSで車両位置をリアルタイムに把握。配車手配を半自動化。
そこでみなとタクシーは株式会社カイエンシステム開発とタクシーの配車を半自動化できるシステムを独自に開発しました。タクシーのハンドル横にはHUAWEI製の7インチタブレットを取り付け、BIGLOBEモバイルのSIMカードで通信が可能に。GPSを利用することで配車センターからタクシーの位置がリアルタイムで把握できるようになりました。お客さまから迎車依頼がくると、配車センターのパソコンから適切なタクシーを選び出し、配車を画面上から依頼。タクシー運転手は配車指示を受けたらタブレット上のボタンを押すことで了解します。アナログ無線当時にあったような音声によるやりとりはほとんどなくなりました。
さらにタブレットを導入したことで、無料の多言語音声翻訳アプリ「VoiceTra」を利用できるようになり、訪日観光客とのコミュニケーションもしやすくなりました。また、タブレットでカード決済ができる「Square(スクエア)」を導入。現金決済が主流だった別府でクレジットカード決済を利用できるようにしました。
導入の経緯
以前、別のMVNOのSIMカードとスマホを利用していたものの、暑いときには正常に動作しないことも。配車案内は、お客さまへのサービスレベル向上につながる大切なサービス。システムトラブルで配車ができないという言い訳は立ちません。そこでBIGLOBEモバイルに変更したところ、寒暖差に関係なく、インターネットにつながるようになり、システムも順調に稼働するようになりました。
みなとタクシーグループ
代表取締役社長
下森 正也 様
みなとタクシーグループは、昭和29年の創業以来、地元の足として多くのお客さまに支えられて今日まで来ました。その間、多くの出会いや楽しいこと、またそれ以上の失敗やおしかりもいただきました。今後も地域や社会に対してより良いサービスを提供できるように努めて参ります。
お客さまのプロフィール
社名 |
みなとタクシーグループ |
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URL | |
事業内容 |
一般乗用旅客自動車運送事業 |
所在地 |
〒874-0920 大分県別府市北浜3丁目9番30号 |