顧客管理システムのメリット・デメリットは?
掲載日:2019年11月20日
更新日:2023年12月20日
会員制のビジネスでは、顧客の基本情報や購買履歴などを厳重に管理する必要があります。そんなときに役立つのが、CRM(Customer Relationship Management)と呼ばれる顧客管理システム。顧客の購買履歴や商談履歴を含めた、さまざまな顧客情報の管理に効果的です。
本ページではそんな顧客管理システムの種類と特徴、メリットとデメリットについて解説します。
顧客管理システム(CRM)とは
顧客管理システム(CRM)とは個人情報を適切に保護し、管理するとともに、ユーザーのニーズや購買傾向を分析するツールとしての側面もあるシステムです。顧客管理システムが導入されるようになった背景には、成熟期を迎えた日本企業が新規顧客を多く獲得するよりも、顧客一人ひとりをより大切にする方向へかじを切ったことがあります。
顧客へ自社サービスを売り込むためには、相手の購買傾向やニーズを知らなければなりません。しかしターゲットの需要や好みの分析を人の手で行うとなると、膨大な時間がかかり、人件費も必要です。そこで顧客のニーズを分析し、高いセキュリティで顧客情報を管理してくれる、顧客管理システムに注目が集まるようになったのです。
顧客管理システムでできること
1.顧客サポート |
顧客の問い合わせ内容やアンケート結果などを登録し、それ以降、企業側がその問い合わせに対して容易にフィードバックできるようにします。よくある質問についてもあらかじめ回答を提示できます。 |
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2.営業支援 |
顧客に対して行った営業活動の管理、日報やカレンダーの共有、売り上げ予測や見込み客に対しての見積もりをすることができます。 |
3.登録情報のデータベース化 |
顧客の氏名やメールアドレス、電話番号はもちろん、サービスの使用頻度などさまざまなデータを管理・保護することが可能です。顧客管理システムの核を成す機能であり、Excelを使用するよりも事細かく顧客のデータ管理ができます。 |
4.マーケティング支援 |
見込み客に対して一括でメール配信が可能。見込み客ごとにグルーピングし、ニーズに合わせた有益な情報を届けることができるので新規顧客の獲得に繋がります。 |
顧客管理システムの種類とメリット・デメリット
顧客管理システムには、大きく分けて2種類があります。ひとつは「クラウド型」、もうひとつは「パッケージ型」です。タイプごとのメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。
クラウド型 |
近年主流になっているのがクラウド型です。事業者がネットワーク上で提供しているサービスを、使用者がネット回線を通じて利用します。クラウド型を使用する企業が増えている理由は、このタイプの顧客管理システムのメリットである、「費用削減」や「業務効率のアップ」、「セキュリティの高さ」にあります。 |
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パッケージ型 |
ネットワーク上からパソコンにシステムをインストールし、自社サーバー上で運営します。クラウド型にはないメリットが存在しており、そこに注目して導入するのもひとつの方法です。 |
種類 |
メリット |
デメリット |
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クラウド型 |
・システムの管理が不要 |
・オンライン環境下でのみ動作可能 |
パッケージ型 |
・拡張性に優れている |
・導入コストが高い |
顧客管理システム選定の際のポイント
顧客管理システムを選ぶときにはどのようなことに着目すればよいのでしょうか。
利用形態 |
社内でカスタマイズが必要な場合はパッケージ型を選び、導入費用や管理に費用と手間をかけたくないという場合はクラウド型を選ぶとよいでしょう。 |
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料金 |
クラウド型の場合は初期費用がかからないことが多く、基本的には月額使用料が必要となります。パッケージ型はサーバー購入費、ライセンス取得費、カスタマイズと設置費用など初期費用と運営コストがかかります。 |
機能 |
クラウド型でもパッケージ型でも、システムごとに特徴が存在します。例えば2種類のソフトが両方とも使いたい機能を備えていたとしても、ほかの製品との連携のしやすさや特化機能の有無などの違いがあります。導入前には製品ごとに特徴を理解し、自社に合ったシステムかどうかを判断するようにしてください。 |
操作性 |
社内の多くの人間がシステムを操作することになると予想されますので、使いやすいかどうか、画面が見やすいかどうかは特に重要です。操作する人の負担になりにくく、簡単に操作方法を習得できるものを選びましょう。 |
セキュリティ |
パッケージ型の場合は自社でセキュリティを管理しますが、クラウド型は事業者側のサーバーにデータを預けることになります。そのためクラウド型を選ぶ場合は事業者のセキュリティポリシーを必ず確認しましょう。またログイン履歴の確認ができ、第三者が不正アクセスできないようになっているかどうかもポイントです。 |