老人ホームやグループホームにインターネット環境やWi-Fiを導入するメリットをご紹介
掲載日:2025年02月03日
老人ホームやグループホームに、インターネット環境を導入すべきなのか悩んでいる方もいるでしょう。
そこで本コラムでは、老人ホームやグループホームにインターネット環境を導入するメリットや注意点について解説します。老舗ISP事業者であるビッグローブが、法人向けの光回線を選ぶ際のポイントも紹介します。
老人ホームのインターネットやWi-Fi事情
近年は高齢者もスマホやタブレット、パソコンを使って情報収集をしたり、コミュニケーションを取ったりします。また、老人ホームを中心とした介護業界は深刻な人材不足により現場の負担が増えているため、業務のデジタル化推進が叫ばれています。
つまり、入居者のサービス向上や業務のデジタル化促進には、インターネット環境の整備が重要なのです。
老人ホームの種類
老人ホームの種類について、介護レベルを目安に大まかにまとめると、下表のとおりです。
種別 |
特徴 |
|
---|---|---|
公的施設 |
特別養護老人ホーム |
在宅での生活が難しい要介護3以上の高齢者が居住できる介護施設 |
公的施設 |
介護老人保健施設 |
病院を退院した後すぐに自宅生活が難しい要介護1以上の人が、自宅復帰を目指す介護施設 |
公的施設 |
介護医療院 |
要介護の人が、医療と介護の両方を受けられる施設 |
民間施設 |
グループホーム |
65歳以上で要支援2以上の認知症をもつ人が、ケアを受けながら少人数の共同生活ができる介護施設 |
民間施設 |
介護付き有料老人ホーム |
介護サービスを受けながら日常生活を送る高齢者向けの居住施設 |
どの老人ホームも介護職員や看護師などの人手が必要ですが、費用が比較的安い「特別養護老人ホーム」はとくに人手不足が深刻です。
厚生労働省の調査*によると、令和4年度の待機者数は25.3万人いる状況であるものの、人手不足が原因で利用者の受け入れができず、空室が出ている施設もあります。
デジタル化を促進すれば、業務が効率化されてスタッフの負担を軽減できます。本当に必要としている部分に人手をまわせるようになり、人材の確保もしやすくなるでしょう。その結果、より多くの利用者を受け入れることができ、施設の利益向上も目指せるでしょう。
高齢者向けの介護施設におけるデジタル化の現状
現在、人手不足が大きな課題となっている老人ホームですが、令和5年度の介護職員数は212.6万人*1、令和8年度には約240万人*2の介護職員が必要とされており、3年間でプラス27万人以上の人手が必要になると想定されます。
人手不足を解決するために、国を上げて介護テクノロジーの導入が促進されており、介護ロボットやICT機器(タブレットや介護ソフト)などの利用が注目されています。
また、シニア層のSNS利用は年々増加しており、老人ホームにおいてインターネット環境を整えることは急務であると言えるでしょう。入居者の施設利用満足度を上げるためには、安定したインターネット環境を構築することが重要です。
老人ホームにインターネット(Wi-Fi)を
導入するメリット
老人ホームにインターネット(Wi-Fi)を導入すると、以下4つのようなメリットがあります。
- 入居者が家族と手軽にコミュニケーションを取れる
- 入居者の生活の質が向上する
- 働くスタッフの業務効率が向上する
- 施設のアピールポイントになる
入居者が家族と手軽にコミュニケーションを取れる
インターネットがあれば、老人ホームの入居者が家族と日常的にスマホでメッセージのやり取りができます。
また、遠方に住んでいてなかなか面会に来られない家族とも、タブレットを活用したオンライン面会ができるようになります。
家族と普段から連絡を取りあえるようになれば、入居者は安心して過ごせるでしょう。
入居者の生活の質が向上する
老人ホームやグループホームにインターネット環境があることで、入居者は調べものやSNS利用、動画視聴などの娯楽を楽しめます。SNSは、身近な人とコミュニケーションを取るだけでなく、同じ趣味をもつ人とのコミュニケーションを取ることもできます。
たとえば、歌を歌うのが好きな人が、カラオケ好きが集まるコミュニティに入れば、新しい人間関係を構築したり、他の入居者や家族とは話せないような会話を楽しめたりするでしょう。
インターネット利用は入居者の孤独感を減らし、生活の質向上につながります。情報収集やSNSといったインターネットを利用する高齢者は増えてきているため、老人ホームにはインターネット環境の整備が求められています。
働くスタッフの業務効率が向上する
インターネット環境下であれば、クラウドを活用したシステムの導入が可能になり、スタッフの業務効率が上がりやすくなります。
たとえば、介護記録をデータ化することにより、紙の書類を探す手間が軽減できたり、複数人で最新情報を共有できたりするでしょう。広い施設内でもわざわざ移動して直接話しに行く必要がなくなり、チャットで簡単に業務連絡を行えるようになります。
また、見守りカメラを導入することにより、夜間の見守りという介護業務の負担も軽減できるでしょう。
施設のアピールポイントになる
「Wi-Fi完備」をアピールすることで、入居希望者やその家族に好印象を与えられる可能性があります。スマホを使う高齢者が増えているため、Wi-Fiが完備されていることが入居先を選ぶ条件の一つになる場合もあるでしょう。
このように施設がインターネット環境を整備すれば、入居希望者へのアピールポイントとなり、他との差別化が図れます。
老人ホームにインターネットを導入する際の
注意点
老人ホームにインターネットを導入する際は、以下2点に注意しましょう。
施設規模やニーズに応じて導入を計画する
老人ホームにインターネットを導入する前に、以下の点を考慮しながら導入計画を立てる必要があります。
- 大規模施設か小規模施設か
- インターネットが利用できる場所として、施設内全てとするか、共有スペースのみとするか
- インターネットをどのように利用するか、利用されるか
業務改善を目的にインターネットを使用するのであれば、 クラウドサービスの活用や監視カメラの導入、書類のデータ化などに。利用者目線であれば、オンライン面会やSNS利用などに活用できるでしょう。
たとえば、見守りカメラを全部屋で利用できるようにするには、どのような性能のルータが必要なのかを確認する必要もあります。
また、全部屋でインターネットを利用できるようにすれば、入居者の満足度は向上するでしょう。ただし、その分コストがかかるため、本当に必要かどうかを見極め、費用とのバランスを考慮しながら計画しなければなりません。
導入計画をきちんと立てることで、施設に合った通信速度やコストのインターネットを導入できるようになるでしょう。
セキュリティ対策をする
個人情報やデータ漏洩のリスク、ウイルス感染などを防ぐため、セキュリティ対策をしっかり行う必要があります。
老人ホームでは、入居者の個人情報などを扱います。そういった情報が流出してしまうと、トラブルになる可能性もあるでしょう。Wi-Fiのパスワード管理方法やアクセス制限を検討し、セキュリティ対策は入念に行うのが重要です。
老人ホームにインターネットを導入するなら
光回線がおすすめな理由
インターネット回線には、 モバイルルータやホームルータなどさまざまな種類がありますが、老人ホームにインターネットを導入するなら、光回線がおすすめです。その理由を光回線のメリットを通して解説します。
安定した高速通信ができる
光回線は無線の電波を利用するモバイルルータやホームルータとは異なり、光ファイバーを施設に引き込んで利用するため、安定した高速通信が可能です。光回線を利用することで、オンライン面会や動画視聴などもスムーズに行えます。
すでにインターネットを導入している施設でも、老人ホームのデジタル化を進めていくためには、通信速度が速くて安定した光回線への乗り換えがおすすめです。
同時接続に強く、安定性を求めるなら法人向けビッグローブ光 10ギガの利用を検討してみてください。
複数人が同時接続できる
入居者やスタッフが大勢いる老人ホームでは、一斉にインターネットに接続する機会もあるでしょう。光回線は、同時接続できる台数に制限はありません。ルーターなど使用する機器の仕様によって接続できる台数は変わってきますが、光回線であれば複数人が同時接続しても速度が低下しづらく、安定して利用できます。
現在のインターネット回線では速度が安定しない、頻繁に途切れるといった問題を抱えている場合には、より安定した通信ができる光回線への乗り換えを検討してみてください。
アクセスポイントを活用すれば複数の部屋で利用できる
施設が広くて部屋数が多い場合は、光回線に加えてアクセスポイントを導入することで、安定した高速通信が可能になります。
これから部屋やフロアの拡張を考えている場合は、アクセスポイントの導入も検討しつつ、安定した高速通信ができる光回線への乗り換えも検討してみてください。
アクセスポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
老人ホームに導入する光回線の選び方
老人ホームに導入する光回線は、以下の4つを押さえて適した回線事業者やプランを選ぶようにしましょう。
- 施設の規模に合わせて選ぶ
- 費用面で選ぶ
- サポート体制で選ぶ
- 法人契約の可否で選ぶ
施設の規模に合わせて選ぶ
施設の規模により、最適な光回線のプランや導入計画が異なります。
老人ホームの場合
比較的規模が大きい老人ホームでは、部屋数や入居者、スタッフの人数も多いです。アクセスポイントを導入したり、複数回線の導入も検討する必要があるでしょう。また、高速かつ大容量の安定通信ができる光回線やプランを選ぶのがおすすめです。
法人向けビッグローブ光の10ギガタイプでは、老人ホームのようにインターネット利用者が多い場合でも安定した高速通信を利用できます。1ギガタイプとの違いについては、以下をご確認ください。
グループホームの場合
グループホームは小規模な施設である場合が多いので、そこまで大容量の高速通信ができる環境はなくてもよいです。少人数で同時接続台数が少ない場合は、速度低下や不安定さをあまり考慮しなくてよい可能性があり、最大速度1Gbps以上あれば問題ないケースが多いでしょう。
費用面で選ぶ
光回線の導入にかかる費用は、事業者によって異なります。初期費用や月額料金を確認し、予算に合っているかのチェックが必要です。光回線によっては月額料金の値引きを実施しているケースもあります。
毎月発生する固定費なので、少しでも安い光回線を選ぶとランニングコストを抑えられるでしょう。
法人向けビッグローブ光では、月額料金値引きといったお得な特典を用意しています。詳しい特典内容については、以下をご確認ください。
サポート体制で選ぶ
トラブル時の対応や、導入時の接続や機器の設定についてサポートしてくれるかを確認します。
老人ホームやグループホームは、ITに詳しい人材がいない場合もあるでしょう。そのため、インターネット回線にトラブルがあった際に、迅速に対応してくれるサポート体制があるかどうかは重要です。
法人契約の可否で選ぶ
法人契約が可能な光回線には、法人専用のプランやサポート窓口が完備されている場合があります。また、請求書払いや口座振替に対応している光回線もあります。
法人名義で契約すれば、請求書や領収書も法人名義で発行してもらえるため、通信費の経費精算がしやすく、経理部門の管理が効率よく行えるでしょう。
老人ホームに光回線を導入するなら
法人向けビッグローブ光がおすすめ
法人向けビッグローブ光は、法人契約ができる光回線です。以下の通り、老人ホームへの導入に嬉しいメリットもあります。
- 法人専用のサポート窓口がある
- 特典利用でお得に契約できる
- IPv6の新しい接続方式に対応している
法人向けビッグローブ光には法人専用の窓口があり、お客さまをしっかりサポートする体制が整っています。
新規契約だけでなく、乗り換えで契約する場合でもお得な特典を用意しています。月額料金の値引きなどの特典があるため、詳しくは以下をご確認ください。
また、1ギガタイプでも10ギガタイプでも、新しい接続方式の「IPv6」を採用しています。地域や時間帯の影響が少なく、快適にインターネットをご利用いただけるため、通信速度の速さや安定性を重視する施設に向いています。
まとめ
老人ホームやグループホームといった介護施設では、人手不足が深刻化しています。人手不足を解消するためには、DX化を促進し、業務を効率化する必要があるでしょう。また、高齢者のインターネット利用は増加しており、Wi-Fiが完備されていることが施設を選ぶうえでの条件になる場合もあります。
これらの背景から、老人ホームでのインターネット導入は必要不可欠です。インターネットを導入することで、施設で働くスタッフの業務効率の改善や入居者の満足度向上につながります。
また、老人ホームでは入居者がSNSを利用したり、スタッフがタブレットで介護記録を確認したりなど、複数人が同時接続するケースもあるでしょう。オンライン面会のような負荷のかかる通信を想定し、安定した高速通信が可能な光回線を選ぶのがおすすめです。
法人向けビッグローブ光は、通信速度が安定した法人向けの光回線サービスです。
ぜひ導入をご検討ください。