IPoEとは?メリット・特徴は?
PPPoEとの違いやおすすめの回線をご紹介
掲載日:2023年02月16日
更新日:2024年10月17日
インターネットに接続するための新しい通信方式の一つである「IPoE」の普及により、インターネット接続の効率性と柔軟性が向上し、より快適なネットワーク環境が実現されることが期待されています。
本記事では、従来型のインターネット接続方法のPPPoEやIPv4、IPv6などの関連用語にも触れながら、IPoEの概要や特徴などをわかりやすく解説します。
IPoEとは?
IPoEの意味と概要
IPoEとは「IP over Ethernet」の略であり、インターネットに接続するための新しい通信方式の一つです。このIPoEは、次世代型の接続方法として注目されています。
IPoEの特徴は、インターネットに接続する際にネットワーク終端装置(NTE/Network Termination Equipment)を通過する必要がない点です。アクセスの集中するネットワーク終端装置を通らずにプロバイダのネットワークに直接接続するため、安定した通信が可能といわれています。
また、インターネット接続する際にIDやパスワードを入力する必要はなく、使用している回線の情報で認証を行うため、設定が簡単です。
PPPoEとの違いは?
IPoEの他にも、従来型のインターネット接続方法として「PPPoE」があります。PPPoEとは、電話回線を前提にした通信のルールPPP(Point-to-Point Protocol)をイーサネット上で利用できるようにした通信方式です。
IPoE |
PPPoE |
|
---|---|---|
通信速度の低下 |
低下しにくい |
低下しやすい |
接続可能なサイト |
IPv6 |
IPv4、IPv6 |
認証方法 |
回線認証 |
ID・パスワード認証 |
PPPoEはIPoEと異なり、必ずネットワーク終端装置を経由してインターネットに接続します。アクセスが増加すると、このネットワーク終端装置が混雑してしまい、通信速度が低下する原因となっています。
またPPPoEは、インターネット接続にIDとパスワードの入力が必要です。
IPoEのメリットは?
通信速度について
IPoEのほうがインターネットを利用する際に、通信の遅延が少なくスムーズな利用が可能です。
ただし、インターネットを利用する際は、ご利用機器や配線、回線の混雑状況などによって通信速度が変化します。
通信速度の低下について
IPoEは、通信のボトルネックであるネットワーク終端装置を経由しないことから、通信速度の低下が起こりづらい作りになっています。
一方で、PPPoEはインターネット回線を利用する際に、必ずネットワーク終端装置を経由する必要があります。インターネットの利用者が増加し回線が混雑すると、ネットワーク終端装置の通信容量が限度を超え処理しきれなくなります。そのため、利用時間によってはスムーズな利用ができないことがあります。
接続可能なサイトについて
インターネットに接続する際には、「PPPoE方式」または「IPoE方式」の接続方式と「IPv4」と「IPv6」という2種類の規格を組み合わせて接続していて、どの組み合わせでアクセスするかによって、通信速度やアクセスできるサイトが変わります。
このうちIPoE方式で接続できるサイトは、IPv6に対応したサイトです。
このIPv4環境とIPv6環境は直接通信することができず、互換性がありません。では、IPoE方式でどのようにIPv4対応サイトとIPv6対応サイトの両方にアクセスすればよいのでしょうか。
そこで注目されているのが「IPv4 over IPv6」です。後述する「IPv4 over IPv6」の技術を利用すると、PPPoE方式でしか接続できないIPv4対応サイトにも接続できるようになります。
安定性について
IPoEはPPPoEよりも通信の安定性に優れているといわれています。
一般的にPPPoE(IPv4)は混雑しやすく、IPoE(IPv6)は空いている傾向があります。IPoEは通信のボトルネックであるネットワーク終端装置がないためです。そのため、データ通信量が多いオンラインゲームやオンライン会議などの利用に適しています。
一方で、PPPoEはネットワーク終端装置へのアクセス集中によって通信が混雑してしまいます。利用者の増加する時間帯では通信速度が低下しやすいため、IPoEよりも安定性に不安があります。
セキュリティについて
IPoEはインターネットに接続する際に、IDとパスワードの入力が不要な回線認証を採用しています。 そのため、第三者にID・パスワードを知られるリスクがなく、不正アクセスを防止できます。
一方で、PPPoEはIDとパスワードを入力しなければ、インターネットに接続できない仕組みです。万が一、ID・パスワードを第三者に知られてしまうと、不正アクセスされる危険性があります。
IPoEで使用されているIPv6接続とは?
IPoEでは、IPv6接続とよばれる接続方式を利用しています。IPv6とは「Internet Protocol Version 6」の略称で、インターネットプロトコルの1つです。現在、主流のIPv4に代わる次世代規格として登場しました。
IPv6の特徴は、割り振れるIPアドレスが膨大な点です。従来のIPv4で利用できるアドレスの総数は、約43億個であり、アドレスの在庫が枯渇しています。IPv6は、約340澗個(340兆の1兆倍の1兆倍)のアドレスの割り振りが可能であり、アドレスの枯渇を心配する必要がありません。
IPv6について、詳しく知りたい方は、以下の関連記事をご参照ください。
ただ、こんなメリットがたくさんあるように思えるIPv6(IPoE方式)接続ですが、デメリットもあります。前述した通り、従来の接続方式であるIPv4対応サイトに接続できない点です。
次の章ではそのデメリットをなくしてくれる「IPv4 over IPv6」について詳しく見ていきましょう。
IPv6接続のデメリットをなくす
「IPv4 over IPv6」
IPv4 over IPv6とは、IPv6環境で通信を行いながら、IPv4のアドレスで通信もできる技術です。IPv6は、次世代規格として登場しましたが、対応しているサイトが少ないのが現状です。IPv6では、IPv4のみに対応したコンテンツは利用できないため、IPv4 over IPv6が重宝されています。
IPv4 over IPv6は、IPv4にしか対応していないサイトを利用する場合、自動でIPv4接続に変換してくれるため、利用者が接続方法を切り替える必要がなく、スムーズにインターネットを利用できます。
ただし、利用するには、IPv4 over IPv6に対応したプロバイダやルータが必要です。IPv4 over IPv6への切り替えを検討している方は、プロバイダと対応ルータの確認を行いましょう。
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まとめ
IPoEに関して、特長やメリット、PPPoEとの違いについて解説しました。当記事の重要な部分を最後にまとめます。
- IPoEとは「IP over Ethernet」の略であり、光回線の通信方法の1つです。
- 従来型のPPPoEとは異なり、通信のボトルネックとなるネットワーク終端装置を通らないため、安定したインターネットを利用できます。
- IPv6(IPoE方式)接続に対応したインターネットを導入するなら、ビッグローブ光がおすすめです。
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