光回線の固定IPとは?
利用シーンと注意点を解説

掲載日:2021年04月15日
更新日:2024年07月01日

光回線の固定IPとは?利用シーンと注意点を解説

実は私たちの仕事や生活の裏で活躍している固定IPアドレス。本記事では光回線の固定IPアドレスとはどのようなものなのか、どういった利用シーンで活用するのかを解説します。
また、法人で利用する際におすすめのプロバイダや、契約時の注意点なども紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

光回線の固定IPアドレスと動的IPアドレスとは?

そもそもIPアドレスとは?

IPアドレスとは、スマートフォンやパソコンなどネットワーク機器に割り当てられるインターネット上の住所のようなものです。このIPアドレスがあることでメールを送信したり、Webサイトにアクセスできるようになっています。IPアドレスには「固定IPアドレス」と「動的IPアドレス」の2種類があります。

固定IPアドレスとは

固定IPアドレスとは、インターネット接続時に常に同じ番号に接続するIPアドレスのことです。プロバイダを契約すると後述する動的IPアドレスを割り振られますが、固定IPアドレスを契約することで、設定を変更しない限りはずっと同じIPアドレスが割り振られるようになります。

動的IPアドレスとは

動的IPアドレスとは、インターネット接続するたびに接続先の番号が変わるIPアドレスのことです。一般的なプロバイダ契約の場合には、この動的IPアドレスが割り振られます。接続のたびにIPアドレスが変更されたとしても、Webサイトの閲覧やメールの送受信程度であれば特に問題ありません。
しかし、サーバ経由でのリモート操作など、端末同士で相互アクセスが必要なサービスを利用する場合は不具合が起きる可能性があります。このような場合には固定IPアドレスが利用されます。

光回線の固定IPアドレスが必要な場合

光回線の固定IPアドレスが必要な場合

IPアドレスには固定IPアドレスと動的IPアドレスがあり、一般的には動的IPアドレスが割り振られると説明しました。ここからは、具体的にどのような場面で固定IPアドレスが必要になるのかについて解説していきます。

固定IPアドレスが必要な場合というのは、アクセスするたびに毎回IPアドレスが変更されてしまうと不都合が生じるときです。特定の機器にインターネットを経由して接続する必要がある場合、毎回IPアドレスが変わってしまうと、アクセス先がわからなくなってしまいます。そういう時に同じIPアドレスを使い続けられる固定IPアドレスが必要です。固定IPアドレスを設定する必要がある場面を具体的に4つ紹介します。

自社サーバでホームページを公開するとき

自社サーバでホームページを
公開するとき

レンタルサーバを利用せずに自社サーバでホームページを公開する際には、固定IPアドレスでなければアクセスするたびにホームページのアクセス先が変更になってしまいます。自社専用のサーバをレンタルすると費用が大きくなってしまう傾向にあるため、固定IPアドレスを導入することでコスト削減につながります。

ネットワークカメラを利用するとき

ネットワークカメラを
利用するとき

防犯カメラなどのネットワークカメラに外部からアクセスしたい場合にも、固定IPアドレスは役立ちます。遠隔でカメラの映像をチェックする際、動的IPアドレスだとIPアドレスが変更された時点でアクセスができなくなってしまいますが、固定IPアドレスを利用することで遠隔で映像をチェックできます。また、停電などのトラブル時でもIPアドレスが変更されることはないため、カメラの再起動など緊急時にも対応可能です。

パソコンにリモートアクセスしたいとき

パソコンにリモートアクセス
したいとき

パソコンにリモートでアクセスしたい場合にも、固定IPアドレスでないとアクセスできません。外部端末で社内パソコンにインターネット経由でアクセスして、ファイルの編集やコピーすることもできるため非常に便利です。無線接続ができる「VPN」を利用することで、社内パソコンにリモートアクセスして遠隔操作で情報を保存することも可能です。

IoT・M2M機器をリモート操作するとき

IoT・M2M機器を
リモート操作するとき

IoT・M2M機器をリモートで操作する場合は、固定IPアドレスで接続する必要があります。IoT・M2M機器にIPアドレスを登録して操作するため、アドレスが変わってしてしまうとアクセスできなくなってしまいます。ネットワークカメラと同様に、遠方にあるIoT・M2M機器を再起動する際などにも役立ちます。

光回線の固定IPアドレスの注意点

固定IPアドレスを提供していないプロバイダもある

なかには固定IPアドレスを提供していないプロバイダも存在するため、固定IPアドレスの利用を考えると、選べるプロバイダが限られてきます。

IPv6(IPoE方式)との併用ができないサービスがある

IPv6には、従来の規格であった「IPv4」との互換性がありません。そのため、これまで主流であったIPv4形式のホームページにアクセスしにくい、アクセスできないという状況に陥ることもあります。

料金が追加になる

固定IPアドレスはプロバイダごとに独自のオプションとして扱われることが多いため、オプション料金も必要になります。多くの固定IPアドレスを使用する場合は、固定IPアドレスの数に応じて料金も追加されることになります。

セキュリティ対策が必要

固定IPアドレスによって受けられるメリットも多いですが、固定IPアドレスであるからこそ、IPアドレスを特定されやすいというリスクやサイバー攻撃を受けるリスクも考えられます。このようなリスクを回避するためにも、固定IPアドレスを利用する際にはセキュリティ対策が必要になります。
不正アクセスを受けないためのファイヤーウォールの設置やセキュリティソフトの導入をはじめ、固定IPアドレスが設定されたサーバなどは必要なとき以外は電源を落としておくなどの対策が重要です。また、よりセキュアなVPNを利用することでセキュリティを強化するなどの対策も重要になります。

固定IPアドレスを利用したい法人におすすめ

ビッグローブが法人向けに提供している「光回線用 固定IPアドレスオプション」は月額3,500円(税別)から利用可能です。また、最大で14IPアドレスまで利用可能なので固定IPアドレスが複数必要といった場合にも活用できます。

  • 固定IPアドレスオプションを利用したい方は、「ビッグローブ光 10ギガ」はご利用いただけません。「ビッグローブ光 1ギガ」をご利用ください。

まとめ

本記事では固定IPアドレスの基本的な説明をはじめ、固定IPアドレスの利用シーンや注意点について解説しました。一般的には動的IPアドレスが利用されていますが、ビジネスシーンでは固定IPアドレスを活用する場面が多くあります。固定IPアドレスを選ぶ際には利用状況に合った契約内容を選びましょう。また、使用できる固定IPアドレスの数やサービス内容が充実しているかなども重要になってくるので、プロバイダを選ぶ際にはチェックしておきましょう。
固定IPアドレスが使えるプロバイダをお探しの方は、法人向けビッグローブ光もぜひご検討ください。

この記事を書いた人

ビッグローブ 法人編集部

ITコンサルタント/Webマーケター 松橋 直樹

大手SIer入社後、CMSビジネスの立ち上げや設計・開発・プロジェクトリードまで深く携わる。その後、数社を経てさまざまな案件を経験。プリセールス活動を行いながらプロジェクトの推進やセミナー登壇など、多岐にわたり活躍。ビッグローブ社に参画後は、主に光回線や格安SIMの専門家として、販売や広告、Webマーケティングから情報発信まで、幅広く担当している。

【著者・監修者からの言葉】
これまでのIT業界での長いバックボーンを活かし、思わず読み手の目に留まるような記事の執筆を心掛けています。

運営会社:ビッグローブ株式会社

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