光回線に10ギガは必要?
法人オフィスに導入するメリットやデメリットを紹介
掲載日:2025年04月01日

光回線は「1ギガ」タイプが主流でしたが、さらに高速通信が可能な「10ギガ」タイプを提供する事業者が増えてきました。
1ギガと10ギガの違いや10ギガの料金相場、オフィス業務で必要かどうかなどが気になる人は多いと思います。また、1ギガからの乗り換えや、新規契約で10ギガにするか迷っている人も多いでしょう。
そこで本コラムでは、老舗ISP事業者であるビッグローブが、10ギガの光回線のメリットや1ギガとの違い、導入までの流れについて解説します。法人オフィスに10ギガがおすすめなケースや、具体的な導入事例も紹介しているので、光回線の新規契約や乗り換えを検討している方は、ぜひご一読ください。
10ギガの光回線とは?
10ギガの光回線とは、インターネット利用時の最大通信速度が10Gbpsの光回線です。インターネットの通信速度は、1秒間に何ビットのデータを送れるかを意味する「bps」という単位で表します。1Gbpsが最大速度である1ギガに比べて、10ギガでは最大速度が計算上10倍となります。
ただし、最大通信速度は理論上の実現可能な数値であって実際は回線の混雑状況や利用環境によって速度が変わる点に注意が必要です。それでも1ギガよりも速度が速いため、大人数のオンライン会議や大容量データの送受信がよりスムーズにできるようになるでしょう。
1ギガと10ギガの違い
1ギガと10ギガの違いを簡単にまとめると以下のようになります。
1ギガ |
10ギガ |
|
---|---|---|
通信速度 |
最大概ね1Gbps |
最大概ね10Gbps |
提供エリア |
全国規模 |
首都圏や一部の主要都市 |
月額料金 |
4,000円〜6,000円前後 |
5,000円〜7,000円前後 |
両者のもっとも大きな違いは最大通信速度であり、理論上では10ギガのほうが1ギガより10倍ほど通信速度が速いです。光回線はベストエフォート型のサービスが多いですが、実測値にしても1ギガより10ギガのほうが速いでしょう。
また、1ギガが全国規模で展開しているのに対し、10ギガの提供エリアは首都圏や関西圏、主要な都市から優先的に利用できるようにしていることが多く、地方で利用する場合は注意が必要です。ただし、10ギガの提供エリアは徐々に広がりつつあるため、現時点でエリア外の地域でも今後対応していく可能性があります。
月額料金は10ギガのほうが1ギガに比べて通信速度が速い分、やや金額が高い傾向があります。
そもそも光回線は何ギガ必要?
インターネットを利用する環境や目的により、光回線で必要なギガ数は異なります。オフィスで光回線を利用する場合は、大人数が同時にWebサイトを閲覧したり、画像をダウンロードしたりすることもあるでしょう。そのため、自宅でインターネット接続する場合に比べて使用するデータ量が多くなりやすいです。
オンライン会議をあまり行わなかったり、メールやサイト閲覧での利用が主な小さな会社であれば、1ギガあれば問題ない速度でインターネットを利用できるでしょう。
一方、オンライン会議を頻繁に行う企業や動画配信など大容量データを扱う業務がある場合では、10ギガのほうがスムーズにインターネットを利用できると思われます。
法人オフィスに10ギガの
光回線が必要と思われるケース

法人オフィスにおいて、10ギガの光回線が必要と思われる主なケースを3つ紹介します。
- クラウドサービスを利用する
- 大容量のデータ通信を行う
- システム開発や動画配信などを行う
クラウドサービスを利用する
クラウドサービスを利用する際には大容量のデータ通信が必要となることがあるため、1ギガより10ギガの光回線が適しています。
クラウドサービスとは、電子メールや業務関連のシステムなどを、インターネット経由で利用できるサービスのことです。
たとえば、クラウド上にデータをアップロードして管理すれば、いつでもどこでもデータにアクセスでき、リモートワーク時や営業先から情報を確認したいときにも便利です。しかし、クラウドサービスを利用することでトラフィックが増えるため、社内のインターネット環境に負荷がかかり、速度が低下して他の業務に影響が出る可能性があります。
10ギガの光回線ならば1ギガよりもデータ通信量に余裕があるので、クラウドサービスを利用していても、社内の通信速度に影響を与えにくくなるでしょう。
大容量のデータ通信を行う
大勢の社員が頻繁に大容量のデータ通信を行う場合は、高速かつ安定した通信環境が必要です。全国の拠点とリアルタイムでデータ同期や動画共有する必要があったり、社員がリモートワークでVPN経由で業務システムにアクセスしたり、オンライン会議をしたりするケースが考えられます。
通信環境が整っていないと、ファイルの送受信に時間がかかったり、オンライン会議では映像や音声が途切れたりなど、業務に支障が出るリスクも考えられます。
たとえば、顧客とのオンライン会議では顔を見せて話すことが好ましいですが、カメラをONにするとデータ通信量が増加し、遅延や映像の乱れ、音声が途切れるなどの不具合が起こることがあります。そういう場合、10ギガの光回線ならばそういった心配が少なくなり、問題の解消が見込めます。
システム開発や動画配信などを行う
システム関連の開発や動画配信などでは、大容量の通信が必要となることがあります。
たとえば、システムやゲームの開発ではサーバにまとまった量のデータをアップロード/ダウンロードしたり、クラウド上の開発プラットフォームを大勢で利用したりするため、大容量データを快適に扱える環境が不可欠です。
また、動画配信やライブ配信、映像制作などでは、より高画質・高音質なデータを配信するために大容量のデータをスムーズに送信できる仕組みが必要です。
開発作業中に通信速度が低下すれば、重要なファイルのダウンロードが遅々として進まなくなり業務に支障をきたしかねません。もしライブ配信中に通信速度が低下して映像が途切れたり音声が飛んだりしたら、トラブルに発展する可能性もあります。
現在1ギガの光回線を利用中で、速度低下による問題やリスクを抱えて悩んでいるならば、10ギガへの変更をおすすめします。
10ギガの光回線を契約する3つのメリット

10ギガの光回線を契約した場合の主なメリットは以下の3つが挙げられます。
- 通信速度が速い
- 混雑する時間帯でも安定しやすい
- 同時接続にも耐えられる
通信速度が速い
10ギガの最大のメリットは、通信速度が速い点です。実際の速度は理論上の速度までには達しませんが、1ギガや2ギガと比較してより速い通信速度が見込めます。
高画質の映像のような容量の大きいデータを扱う場合や、画面共有しながら行うオンライン会議のように、多くの通信量を必要とするシーンには10ギガの光回線がおすすめです。
10ギガの光回線を契約すれば1ギガよりも大容量データの送受信がスムーズになり、たとえばオンライン会議の映像の途切れやネットワーク遅延の防止につながるでしょう。その結果、コミュニケーションや業務の円滑化にも役立つことと思います。
もし現在利用しているインターネット回線の速度に不満を感じていたり、業務に支障が出ていたりするようであれば、10ギガの光回線への乗り換えを検討してみましょう。
混雑する時間帯でも安定しやすい
インターネット接続は、回線事業者と接続事業者が提供する周波数の範囲「帯域」を利用して通信します。10ギガの場合、1ギガよりも帯域が広いため、混雑する時間帯でも通信速度が安定しやすいのが特徴です。
混雑した時間帯でもスムーズにインターネット利用ができればストレス軽減につながるでしょう。
同時接続にも耐えられる
10ギガでは、一度に送受信できるデータ量が大きいため、複数端末の通信に対応可能です。パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンなど、多くの端末を社内で利用する場合には、10ギガのほうがより通信速度を安定させやすいです。
社員数の多い企業で皆がインターネットを利用して業務を行う場合や、オンライン会議のように同時接続をする作業が多い場合におすすめです。
10ギガの光回線を契約する3つのデメリット
10ギガの光回線を契約するデメリットは、以下の3つです。
- 1ギガと比較して提供エリアが狭い
- 月額料金が1ギガより高い
- 回線工事や対応機器が必要になる
1ギガと比較して提供エリアが少ない
10ギガは1ギガと比較すると新しいサービスなので提供エリアがまだ狭いです。利用する場所によっては提供エリア外で契約できないことがあるため、まずはインターネット接続をしたい場所が10ギガに対応しているかを確認してみましょう。
ただし、10ギガでも首都圏や関西圏、愛知県や福岡県などの人口密集地ではカバー率が高いです。現在、10ギガの提供エリアは拡大中なので、気になった通信事業者やプランがあれば、公式サイトで一度確認してみましょう。
月額料金が1ギガより高い
10ギガは、1ギガよりも通信速度や安定性に優れている分、月額料金が割高になる傾向があります。ただし、1ギガの月額料金相場は4,000円〜6,000円ぐらい、10ギガは5,000円〜7,000円ぐらいと、金額の差はおおよそ1,000円前後であることが多いです。さらに、月額料金の値引きをしている事業者もあるため、1ギガの料金とあまり変わらない金額で利用できるケースもあります。
月額料金は毎月かかるランニングコストですから、利便性と予算を考慮したうえで検討しましょう。
回線工事や対応機器が必要になる
10ギガを利用する場合、回線工事や対応機器が必要になります。回線工事にかかる費用は、オフィスビルの場合は戸建ての料金が適用されるケースが多く、22,000〜44,000円が目安とされています。
また、無線接続する場合はWi-Fi6以上に対応できるWi-Fiルータが必要です。パソコンやタブレットなども古いものだと、Wi-Fi6に対応していないことがあるため、使用する端末の対応規格も確認しましょう。
ルータは、レンタルサービスを行っている事業者もあります。コストをデメリットに感じているのであれば、レンタルできる事業者を選ぶことで、ルータの導入コストを抑えられるでしょう。
10ギガ光回線の契約から導入までの流れ
10ギガの光回線を契約する流れは、以下のとおりです。
- 申し込み時にエリア確認をする
- 開通工事の日程調整を行う
- 開通工事を行う
- インターネット接続の設定を行う
10ギガは1ギガより提供エリアが狭いため、光回線を設置したい場所が提供エリア内にあるか確認してから申し込みましょう。
申し込みができたら日程調整を行ったうえで開通工事を行います。開通工事には立ち会いが必要なケースが多いため、担当者のスケジュールも事前に確認しておきましょう。
1ギガから10ギガへ回線をアップグレードする場合にも工事が必要なのでご注意ください。
工事完了後にルータの設定や周辺機器との接続を行えば、10ギガの光回線を利用開始できます。
10ギガの光回線を導入するなら
法人向けビッグローブ光がおすすめ
法人向けビッグローブ光の10ギガタイプには、以下3つの特徴があります。
- IPv6(IPoE方式)接続に対応している
- 法人向けのサポート窓口がある
- 月額料金の値引きでお得に契約できる
法人向けビッグローブ光は新しい接続方式であるIPv6(IPoE方式)接続に対応しているため、通信速度の速さや安定性を維持しやすいです。
また、法人専用のサポート窓口があるため初めて光回線を導入する場合でも安心です。法人ならではのお悩みにも対応しております。
光回線の導入時の接続設定に不安がある場合は、契約特典として無料の訪問サポートを行なっておりますので設定もお任せください。
そして、月額料金の値引きや10ギガ対応ルータの12カ月間無料レンタルなど、さまざまな特典をご用意しています。新規契約でも乗り換えでもお得な特典を利用できるため、コストを抑えながら10ギガの光回線を使いたい場合は、ぜひご検討ください。
10ギガの光回線を導入した企業の事例
法人向け光回線ビッグローブ光 10ギガを導入した企業の事例をご紹介します。
株式会社アドシードは、システムインテグレーション事業、IT教育事業、クラウド事業を行う会社です。もともと1ギガタイプを利用されていましたが、社員数やオンライン会議の頻度が増加したため、より高速な通信タイプへの乗り換えを検討されました。
通信速度だけでなく、1ギガタイプと比較してリーズナブルな差額で利用できるコスパの良さが選ぶ決め手になりました。10ギガタイプに変更したことで通信の安定性が劇的に改善し、顧客とのオンライン会議も途切れることなく快適に利用できるようになったそうです。
「今回の10ギガ導入によるインターネット環境の強化により、さらにお客さまに価値を提供できる体制が整いました」とのお声をいただきました。
より詳しく知りたい方は以下からご覧ください。
まとめ
10ギガの光回線は、1ギガよりも速い速度でインターネットが利用できます。
企業ではオンライン会議や動画配信、IT開発、クラウドサービスの利用などで大容量データを扱うケースがありますが、そういった時には、より安定した高速通信を提供する10ギガがおすすめです。
通信速度が速いだけでなく、1ギガよりも同時接続にも耐えられる特徴もあります。月額料金は1ギガと比較して少し高いものの、利便性を考慮するとデメリットよりメリットのほうが大きいでしょう。
法人向けビッグローブ光では、新規でも乗り換えでも月額料金の値引き特典がつきます。さらに、10ギガ対応ルータの12カ月間無料レンタルや接続設定の訪問サポートなどさまざまな特典を受けられるので、ぜひビッグローブ光10ギガの利用を検討してみてください。