コラム・活用事例ADSL終了の時期はいつ?終了するのはなぜ?
おすすめの乗り換え先や選び方も解説

サービスの終了が数年後に迫っているADSL。
ADSLが完全終了するのは2024年ですが、段階的に終了するため、乗り換えは早めに検討したほうがスムーズです。この記事では、ADSLを契約している方に向けて、ADSL終了にともなうインターネット契約の乗り換えについて解説します。
ADSLからの乗り換えにおすすめ、
法人向けビッグローブ光
おすすめポイント
- IPv6(IPoE方式)接続対応で
スイスイ快適 - 法人専用コールセンターがある
- 光コラボだから、窓口一本化
- 支払い方法は
口座振替と請求書払いの2つ
ADSLとは?
ADSLは「Asymmetric Digital Subscriber Line」の略称で、一般的な電話回線(メタルケーブル)を用いて高速データ通信を行う技術のことです。
最大50.5Mbpsの通信速度でインターネットを利用できます。上り(アップロード)より下り(ダウンロード)の速度の方が高速で利用できる特徴を持ち、その速度の違いから「非対称(Asymmetric)」という言葉が利用されています。電気信号を使うため、ADSLを利用する場所が基地局から遠ければ遠いほど通信速度が低下します。
日本でADSLが普及したのは、2001年のこと。
2001年は「ブロードバンド元年」とも呼ばれており、飛躍的に通信速度が上がったことに加えて、定額料金で常時接続が可能になり、インターネットの利便性が向上しました。同年6月にソフトバンクが当時の相場の半額となる月額2,500円ほどでYahoo!BBを提供したことが話題となりました。その半年後にNTT東日本・西日本がADSLの料金を月額2,000円台まで引き下げ、多くの方がブロードバンドに加入し、日本で一気にADSLの存在が知られ渡ることとなりました。
ADSL終了はいつ?なぜ終了するの?

ADSLは2024年3月末で終了
ADSLのサービスは2024年3月末をもって完全に終了する予定ですが、終了時期はプロバイダによって異なります。順次サービスが終了するため、「すべてのユーザが2024年3月まで利用できる」ということではありません。代表的なADSLのサービスには、フレッツ・ADSLとYahoo! BB ADSL、SoftBank ブロードバンドADSLがあります。
NTTフレッツ・ADSL |
2023年1月31日に終了 |
---|---|
Yahoo! BB ADSL |
2024年3月31日に終了(2020年3月以降に一部地域から順次終了) |
SoftBank ブロードバンド ADSL |
2024年3月31日に終了(2020年3月以降に一部地域から順次終了) |
一部の地域では終了時期を延期
「フレッツ・ADSL」は2023年1月31日にサービス終了予定でしたが、一部エリアで2年間延期となり、2025年1月31日に変更されました。
対象のエリアは、「フレッツ光」が新たに提供可能となる時期が2022年2月1日~2023年1月31日のエリア。サービス移行の準備に余裕を持ってもらう目的のもと、2年間の期間が延長されました。
ADSL終了の背景
光回線や5Gなどの高速通信化の流れ
プランやパソコン、周辺機器の性能などにより変わりますが、ADSLの速度は下りが最大50.5Mbps、上りが最大12.5Mbpsです。一方、光回線は下り上りともに最大1Gbpが主流であり、ADSLの約20倍の速度となっています。さらにIPv6対応の光回線なら混雑を避けた回線で快適な通信を利用できます。
このようにADSLは通信速度が遅いため、動画の視聴やWeb会議など大容量の通信を必要とする用途には適していません。5GやモバイルWi-Fiと比較をしても、ADSLは通信速度で劣っています。
*技術規格上の最大通信速度です。実際の通信速度は利用端末、宅内配線、回線の混雑状況、ADSLの場合、電話局からの距離などにより低下します。
設備維持費がかかるという事業者側の問題
ADSLはサービス利用者が減っており、サービスの提供事業者は設備維持をするコストの採算が取れなくなっています。
ADSL終了後の乗り換え先は?

ADSL終了後の乗り換え先としてのおすすめは、光回線、モバイルルータ、ホームルータ、CATVの4つです。
1. 光回線
光回線とは、光ファイバーを利用してデータの送受信を行う通信回線のことです。光回線の特徴は以下の3つが挙げられます。
・高速かつ安定した通信環境を得られる
・データ通信量 無制限プランの利用が可能
・回線の開通工事が必要
回線工事が必要ではあるものの、店舗やオフィスで高速かつ安定したインターネット環境を使いたいのであれば光回線がおすすめです。
2. モバイルルータ
モバイルルータとは、持ち運び可能な小型で軽量な通信端末のこと。パソコンやスマートフォンと接続することによって、インターネットが利用できるようになります。モバイルルータの特徴は、以下の2つが挙げられます。
・持ち運びが可能で屋外でも利用できる
・工事不要で到着日からすぐに使える
外出先でWi-Fi環境が必要な方におすすめなのが、このモバイルルータです。持ち運び可能であることから、職場や外出先などで利用できることが最大のメリットといえます。
3. ホームルータ
ホームルータは、モバイルルータを特定の場所で使いやすいよう据え置き型にしたものです。料金プランは、モバイルルータと同プランで提供されていることがほとんどです。ホームルータの特徴は以下です。
・工事不要で到着日からすぐに使える
「光回線の工事ができない」「移転の機会が多いため、回線工事は避けたい」といった方におすすめの乗り換え先です。
4. ケーブルテレビ
CATVはケーブルテレビのことです。テレビの放送用データを受信するケーブルを利用してインターネットへ接続する仕組みです。CATVの特徴は以下です。
・BSやCSといった有料テレビ番組も視聴可能
BSやCS放送を見たい方におすすめです。インターネット利用のみのシンプルな料金プランも用意されています。
ADSLから乗り換えるなら光回線がおすすめ

前章で紹介した4つの乗り換え先の中でも、高速かつ安定した光回線がおすすめです。そのため、この章では、光回線のメリットと契約時の注意点を紹介します。
光回線のメリット
光回線には、他のインターネット回線にはないメリットがあります。
通信速度が速く、安定している(主流は最大1Gbps) *1
光回線最大のメリットは通信速度が速く、安定していることです。その速度は、最大のもので10Gbpsとなるものも。大容量のデータダウンロードが必要とされる、高画質の動画視聴でも50Mbps程度の速度が必要といわれているため、SNSや動画視聴でも問題なく利用可能です。
また、光回線は建物まで回線を引き込むため、利用中にインターネットが途切れる可能性が少ないことも特長に挙げられます。モバイルルータやホームルータより通信速度が遅くなりにくいため、安定性が高いことがメリットです。
*1 最大通信速度は回線タイプによって異なります。最大通信速度はお客さまのご利用機器、宅内配線、回線の混雑状況などにより低下します。
契約するプロバイダ次第ではADSLよりも安価
光回線は通信速度が速く、安定性が高いため、他のインターネットサービスよりも高額と思われがちです。しかしながら、3,000円以下の月額料金で利用できるプロバイダもあるため、一概に全てが高いとはいえません。
光回線は開通工事が必要なため、工事費用がかかるのですが、お得な特典で標準工事が実質無料というプロバイダもあります。
契約内容やタイミングなどによってはお得な特典が利用できる
光回線を提供するプロバイダでは、月額料金の値引きや、数万円に及ぶキャッシュバックなどお得な特典を実施しています。それ以外にも、スマホの料金が割引になったり、セキュリティソフトが無料になったりとお得な特典が提供されているため、他のサービスよりも利用金額全体で見ると割安になることも。
プロバイダの決定の際にはどんな特典が付くのか確認してみることをおすすめします。
通話料金がおトクな光電話が使える
光回線を提供している多くのプロバイダは、オプションとして光電話のサービスも提供しています。光電話とは、光回線を利用した電話サービスのことです。
従来のアナログ回線(加入電話)の月額基本料は約1,600円に対して、光電話はネットの利用料に追加で約500円。光電話の方が電話の月額料金や通話料を1/3程度にできる可能性があります。また、光回線はアナログ回線の電話番号を引き継げる場合もあります。そのため、移行後も取引先や顧客へ変更の連絡をせず、そのまま利用可能となるでしょう。
光回線にデメリットはある?
万能に見える光回線ですが、人によってはデメリットと感じる点が2点あります。詳細を見ていきましょう。
開通工事が必要
光回線の利用には、建物まで回線を引き込む工事が必要となります。この開通工事には、日程調整が必要となるだけでなく、当日立ち合いも必要となることを覚えておきましょう。
また、賃貸物件に導入する際には、管理会社の許可が必要となるケースもあります。許可が下りない場合には、光回線は利用ができません。また、指定のプロバイダがある場合もあるので、事前に必ず確認するようにしましょう。
申し込む時期によっては数カ月先の開通になることも
光回線の工事は日程調整が必要となることは前述しました。
新規で光回線を引く場合、利用開始までに通常でも1カ月程度かかります。工事業者の混み具合や建物の状態によっては利用開始までに数カ月もかかることも。その間にインターネットが利用したい場合には、モバイルルータの利用がおすすめです。
光回線の導入を検討している方は、利用時期を考慮した上で早めに申し込むようにしましょう。特に3〜4月の新生活シーズンには申し込みが集中するため、注意が必要です。
その他の乗り換え先はどんな人におすすめ?

場合によっては、光回線が申し込めない、光回線以外の方がよいとお思いの方がいるでしょう。
当章では、光回線以外の乗り換え先であるホームルータ・モバイルルータ・CATV回線がそれぞれどんな方におすすめなのかを解説します。
では1つずつチェックしていきましょう。
乗り換え先1. 工事不要ですぐに使えるホームルータ
ホームルータは「置くだけWi-Fi」と呼ばれる据え置き型のルータでソフトバンクAir・ドコモhome 5G・au ホームルーター 5G・WiMAXの4社から提供されています。ホームルータがおすすめの人は以下のとおり。
・エリア外やオフィス移転を予定しているので開通工事ができない/したくない
・自宅で安定したインターネット環境を使いたい
ホームルータの魅力は、工事不要 かつ 比較的安定した通信環境が手に入れられること。光回線の開通工事ができない方におすすめの乗り換え先です。
乗り換え先2. 外出先でもインターネットが使えるモバイルルータ
「ポケットWi-Fi」や「モバイルWi-Fi」と呼ばれる小型の通信端末で、提供する会社は20社を超えます。モバイルルータがおすすめの人の特徴は以下のとおり。
・オフィス以外でもインターネットをよく使う
・多種多様なプランから自分に合ったものを選びたい
持ち歩きが可能である特徴から、営業先や出張先、旅行先でもWi-Fi環境が必要な方におすすめの乗り換え先です。また、提供している会社が非常に多く、利用スタイルに合ったプランを選べることもモバイルルータならではのメリットといえるでしょう。
乗り換え先3. ケーブルテレビ利用者におすすめのCATV回線
ケーブルテレビ局が提供するインターネット回線です。J:COMが代表的なサービスとして挙げられます。ケーブルテレビがおすすめの人の特徴は以下のとおり。
・ケーブルテレビを利用している/ 導入予定
基本的に、ケーブルテレビを利用している、あるいは検討している方におすすめのサービスです。
光回線契約時の注意点
- サービスの対象地域を事前にチェックする
インターネット光回線には提供対象エリアがあり、エリア外の場合にはサービスを利用することができません。とはいえ、エリアカバー率が広く、ほとんどの方はサービス提供の対象になります。NTTのサイト(NTT東日本、NTT西日本)で対象エリアをチェックできるので、申し込みの前に確認しましょう。
- 価格の安い光回線を検討する
プランによっては、ADSLよりも費用が高くなってしまうことがあります。コストを最優先に考えるとデメリットに感じられますが、通信速度は大きく異なるため料金以上のメリットがあります。
- 途中解約で違約金がかかってしまう
光回線では、2年または3年などの長期契約が前提になっていることがほとんどです。途中で解約すると、違約金を請求されることが多いので注意しましょう。
インターネット回線乗り換えの3つのポイント

- 通信の速度・安定性を重視
一般的な光回線の下り最大速度は1Gbpsですが、実際の通信速度は環境によって異なります。通信が快適になるIPv6(IPoE方式)接続に対応しているか確認するとよいでしょう。
- トータルでコストを安くできるようにする
インターネット回線を契約すると、ひかり電話の割り引きが受けられる可能性があります。月額料金だけでなく特典もチェックするとよいでしょう。
- 法人向けにサービスが提供されているか否か
法人の場合は、必ず法人向けにサービスが提供されているかを確認しましょう。法人向けのサービスを利用すれば、法人向けの豊富なオプションメニューが利用できるなどのメリットがあります。
ADSLからの乗り換えタイミング
光回線は申し込みから利用開始までに通常でも1カ月程かかりますが、ADSL終了の影響で申し込みが増えた場合、回線工事の予約が困難となり利用開始まで2~3カ月かかる可能性もあります。Yahoo! BB ADSLやSoftBank ブロードバンド ADSLがすでに一部地域での提供を順次終了していることからも、なるべく早く乗り換えるようにしましょう。
光回線に乗り換えるなら「ビッグローブ光」
ビッグローブ光は光回線とプロバイダがセットになった光コラボレーションモデルです。
IPv6(IPoE方式)接続に対応
ビッグローブ光はIPv6(IPoE方式)接続に対応しているため、混雑を避けた回線で快適なネット接続をご利用いただけます。IPv6を利用するためのオプション追加は不要です。また法人契約の場合は新規お申し込みでIPv6対応の無線LANルータがプレゼントされます。
光コラボだから、窓口一本化
ビッグローブ光は光コラボレーションの1つで、光回線とプロバイダの契約を1つにまとめることができます。請求・問い合わせが1本化できるので、月々の支払い処理の手間が少なくなり、NTTに問い合わせればいいのかプロバイダに問い合わせればいいのか悩む必要もなくなります。
月額料金がおトク
フレッツ光を利用するより月額料金が安くなる場合があります。フレッツ光の月額料金と、ビッグローブ光の月額料金、どちらが安いか比較してみてください。
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