ADSLが終了したらどうする?
サービス終了の影響とおすすめの乗り換え先
掲載日:2020年12月17日
更新日:2024年08月20日
ADSLのサービスの終了が迫っています。ADSLが終了になることを知り、自社のインターネット契約の見直しを考えている企業の担当者の方が多いのではないでしょうか。ADSLから他の回線に乗り換える際に、どの回線や事業者にすればよいか悩んでいる方もいると思います。
各プロバイダサービスによって異なるものの、ADSLのサービスの完全終了は2025年1月末です。段階的に終了するため、2023年内に乗り換え先を検討しておくと、自社にあった回線を選ぶ余裕ができ、手続きもスムーズに行えるでしょう。
ADSLの終了は、自社のインターネット環境の再構築といった課題を生む可能性がありますが、同時に通信速度やコストを改善するチャンスでもあります。この記事ではADSLを契約している方に向けて、ADSL終了による企業への影響や、乗り換える際におすすめの回線などを解説します。ADSLから別の回線に乗り換える際に、より自社に合う事業者を選びたいIT担当者は必見です。
ADSLとは?
ADSLは、光回線より前に普及したインターネット回線です。オフィスや家庭に既に引かれている電話回線を使ってインターネットを利用できる技術であり、2000年代に入ってから普及しました。ここではASDLの仕組みや特徴を紹介します。
ADSLの仕組み
ADSLは「Asymmetric Digital Subscriber Line」の略称で、一般的な電話回線(メタルケーブル)を用いてデータ通信を行う技術を指します。電話をするときには使用されていなかった電話回線の高周波数帯域を利用することで、インターネット接続を実現しました。
日本でADSLのサービスが普及したのは、「ブロードバンド元年」と呼ばれる2001年です。高速で広帯域のインターネット接続(ブロードバンド)が広く利用可能になり、多くの人々や企業が活用し始めた時期です。ADSLは旧来のISDN(統合デジタル通信網。デジタル方式で音声やデータを伝送する通信技術)と比較して、飛躍的に通信速度が上がりました。定額料金で常時接続が可能になったことが、ADSLが普及した大きな要因です。
ADSLの特徴
ADSLの登場により、通信速度が改善されました。ADSLは上り(アップロード)よりも下り(ダウンロード)の通信速度が速い点が特徴で、その速度の違いから「非対称(Asymmetric)」という言葉が利用され、最大50.5Mbpsの通信速度でインターネットを利用可能です。一方で通信に電気信号を使うため、ADSLを利用する場所が基地局から遠いほど通信速度が低下するという特徴もあります。
ADSLが終了する背景
なぜ、ADSLのサービスは終了してしまうのでしょうか。
理由として、光回線の普及や電話回線のデジタル化による利用者の減少などが挙げられます。具体的な背景を解説します。
固定電話回線の減少
ADSLのサービスが普及した大きな理由は、一般の電話回線を利用できるので初期の設備費用がかからないことです。しかし現在では、スマホなど固定電話に代わる新たな通信機器の普及により、電話回線を引く企業や家庭が減っています。そのため、既存の電話回線を使えて初期費用を浮かせられるというメリットを享受できない利用者が増加したことにより、ADSLの利用者が減る要因になりました。
光回線や5Gなどの高速通信化の流れ
ADSLは現在主流になりつつある光回線を筆頭とした他の回線・通信方法と比較して、回線速度が遅い傾向にあります。その点も、ADSLの利用者が減りサービス終了になった理由に挙げられます。
契約プランやパソコン、周辺機器の性能などにより変わりますが、ADSLの速度は下りが最大50.5Mbps*、上りが最大12.5Mbps*です。一方、光回線は下り上りともに最大1Gbps*が主流であり、ADSLの約20倍の速度になります。
さらに、より快適で安定した通信環境にするために、ADSLではなくIPv6対応の光回線などでインターネットを利用する人が増えています。
*技術規格上の最大通信速度です。実際の通信速度は利用端末、宅内配線、回線の混雑状況、ADSLの場合、電話局からの距離などにより低下します。(2023年11月時点)
設備の老朽化
ADSLのサービスが普及してから20年以上が経過しており、設備が老朽化してきています。しかし、ADSLのサービス利用者は減少し、今後さらにデジタル化が進むなかで、老朽化したADSLの設備に投資をしても無駄になるリスクが高まります。そのような背景から、光回線など新たな技術への投資が優先されています。
以上のように、市場の変化や最新技術の登場によりADSLの需要は低くなり、サービス終了に至ります。
ADSLのサービス終了はいつ?
ADSLのサービスの完全終了は2025年1月末ですが、プロバイダサービスごとに終了時期が異なります。主要サービスの終了時期は以下の表のとおりです。
NTTフレッツ・ADSL |
2023年1月31日に終了(一部地域の完全終了は2025年1月31日) |
---|---|
Yahoo! BB ADSL |
2024年3月31日に終了(2020年3月以降に一部地域から順次終了) |
SoftBank ブロードバンド ADSL |
2024年3月31日に終了(2020年3月以降に一部地域から順次終了) |
NTTフレッツ・ADSLの終了時期
「NTTフレッツ・ADSL」は2023年1月31日にサービス終了しています。ただし一部エリアは、サービス終了時期が2025年1月31日に延期されています。不明点などがある場合は、フレッツ光のホームページから問い合わせ可能です。
Yahoo! BB ADSLの終了時期
「Yahoo! BB ADSL」は2020年3月から、一部の地域より順次サービスを終了しています。サービスが完全終了するのは2024年3月31日です。自社の地域のサービス終了時期が不明な場合は、Yahoo! BB ADSL公式サイトに記載のある電話番号からお問い合わせ可能です。
SoftBank ブロードバンド ADSLの終了時期
「Yahoo! BB ADSL」と同様に、「SoftBank ブロードバンド ADSL」も2024年3月31日にサービスが完全終了します。サービス終了の対象となる利用者へは、2019年10月より変更手続き方法や、サービス終了予定日などの案内が行われています。疑問点などある場合のお問い合わせ先は、Yahoo! BB ADSLと同様の電話番号です。
一部の地域ではADSLの終了時期を延期
「フレッツ・ADSL」のサービス終了予定は当初2023年1月31日の予定でしたが、一部エリアで2年間延期となり、2025年1月31日に変更されました。対象となるのは、「フレッツ光」が利用可能になった時期が2022年2月1日以降のエリアです。
ここまでADSLの各サービスの終了時期などを紹介しました。
では、ADSLのサービス終了に伴い、実際の利用者にはどのような影響が想定されるのでしょうか。 次章で詳しく見ていきます。
ADSL終了により考えられる影響
ここからはADSLのサービス終了によってインターネットが使えなくなるデメリットを中心に、想定される影響を紹介します。
ADSLによるインターネットへの接続ができなくなる
ADSLのサービス終了により、インターネットに接続できなくなる可能性があります。
メールでのやり取りやWeb上での調べ事はもちろん、クラウドを利用したファイルの一括管理など、業務を行ううえでインターネットは不可欠なものになっています。しかしADSLのサービスが終了すると、インターネットに接続できなくなり、業務効率や利便性が一気に悪化するリスクがあります。
このような現状を踏まえると、現在ADSLを利用している企業は新たな回線・通信方法への移行が急務であるといえるでしょう。
IP電話サービス、固定IPサービスが利用できなくなる
ADSLのサービスが終了すると、これまで利用していたオプション全般が使えなくなる場合があります。代表的なオプションのなかで、企業の業務に影響を及ぼしがちなのがIP電話サービスや固定IPサービスです。
IP電話サービスとは、インターネットを介して通話できるサービスのことで、固定IPサービスとはコンピュータなどの機器に固有の識別番号が与えられるセキュリティサービスを指します。
電話IPサービスを利用しお客様からのお問い合わせ対応などを行っている企業は、電話対応ができなくなることで顧客満足度の低下につながる恐れがあるので注意が必要です。ただし、既存で使っていた電話回線を活用してADSL接続していた場合は、他回線に乗り換えても電話番号は変わらず利用できる場合があります。
工事が必要になる
ADSLから光回線などに乗り換える場合は、回線の引き込み工事が必要になる場合があります。光回線の場合はADSLと異なり、データ通信のために光ファイバーケーブルが必要になるからです。
光ファイバーケーブルの工事を行う場合は、申し込みから開通までに時間がかかる、工事費用が発生するなどの懸念があります。乗り換えを検討する際は、工事によるインターネットの不通期間や費用を事前に確認しておくと安心です。
また、光回線を無線で利用する場合はWi-Fiルータなどの接続機器が必要になります。自社の利用環境に合わせて、事前に必要な機器の準備についても進めていきましょう。
ここまで解説したように、ADSLのサービスが終了するとインターネット接続ができなくなる、他の回線に乗り換える際の工事が必要になる、などの影響を受ける可能性があります。しかし、ADSLのサービスが終了する地域では、インターネット接続のための新しい手段が提供されている場合が多いです。
ADSLから他のサービスに乗り換えることで、自社で抱える通信環境に関する問題を同時に解決できる可能性があります。そのため、各乗り換え先の候補の特徴を把握したうえで比較検討することが大切です。
ADSL終了後はどうする?おすすめの乗り換え先
ADSLのサービス終了後の乗り換え先としておすすめなのは、光回線、モバイルルータ、ホームルータ、CATVの4つです。
光回線
法人がADSLのサービスからの乗り換え先として最もおすすめなのが、光回線です。光回線は光ファイバーを利用してデータの送受信を行う通信回線で、主な特徴として以下の3つがあります。
・高速かつ安定した通信環境を実現できる
・データ通信量 無制限プランの利用が可能
・光回線を新規利用する場合は回線工事が必要
光回線はADSLよりも通信が安定しており、回線速度も速いという特徴があります。また、光回線の場合は基本的に通信制限がありません。よってビジネス用途で光回線を導入することで、高速かつ安定した通信環境になる可能性があります。
ただし、新規で光回線を利用する場合は、店舗やオフィスの開通工事が必要になる場合があります。工事の有無はオフィスや店舗に回線が引かれているかどうかで変わるので、不明な場合は建物の管理者や乗り換え先のプロバイダに確認しましょう。
光回線の事業者によっては、月額料金の値引きや、Wi-Fiルータをプレゼントするなどの特典を設けている場合もあるので、自社の利用状況に合う特典を用意している事業者を選びましょう。
モバイルルータ
モバイルルータとは、持ち運び可能な小型で軽量な通信端末のことです。パソコンやスマートフォンと接続することによって、インターネットが利用できるようになります。モバイルルータは以下の特徴があります。
・移動先でもインターネットを接続できる
・工事不要ですぐに使える
持ち運び可能であることから、職場だけでなく外出先でも利用できることが最大のメリットといえます。
ホームルータ
ホームルータは、モバイルルータを特定の場所で使いやすいよう据え置き型にしたものです。料金プランは、モバイルルータと同プランで提供されていることが多いです。モバイルルータと同様、ホームルータも工事不要で到着日からすぐに利用できるといった特徴があります。
「光回線の工事ができない」「オフィスや店舗の移転が多いため、回線工事は避けたい」といった方におすすめの乗り換え先です。
ケーブルテレビ
CATVはケーブルテレビのことで、テレビの放送用データを受信するケーブルを利用してインターネットへ接続する仕組みです。CATVは、BSやCSといった有料テレビ番組も視聴できるといった特徴があります。インターネット利用のみのシンプルな料金プランも用意されていることもあります。
ADSLからの乗り換えタイミング
ADSLから他の回線に切り替えるのはいつがよいのでしょうか。
乗り換えのタイミングを検討するうえで考慮しなければいけないのが、切り替えまでにかかる期間です。光回線へ乗り換える場合は、申し込みから利用開始までに1〜2カ月程度かかります。また、工事業者の混雑状態や回線を引く建物の状態によっては利用開始までに数カ月を要するケースもあるので、余裕をもって乗り換えの準備を進めましょう。
ADSLのサービスが終了するギリギリのタイミングから乗り換え手続きを始めた場合、社内稟議を通すのに想定以上の時間がかかってしまい乗り換えが間に合わず、インターネットを利用できない期間が生まれてしまう可能性があります。そのような事態を防ぐためにも、早めの乗り換え手続きをおすすめします。
光回線がおすすめの理由や乗り換え時の注意点などについては、次章以降の内容をご確認ください。
ADSLからの乗り換えに光回線がおすすめの理由
前述した4つの乗り換え先のなかでも、法人の方には通信速度が安定している光回線がおすすめです。光回線に乗り換えることで、法人向けの特典や通話料金を抑えた光電話などを利用できる場合があります。
ここからは法人の方に光回線への乗り換えがおすすめである具体的な理由をより詳細にご紹介します。
通信速度が速く、安定している
光回線最大のメリットは、通信速度が速く安定していることです。例えば、複数名によるWeb会議を行う場面では、1.0Mbps以上の速度が望ましいです。光回線の多くは最大1~10Gbpsの速さを実現できるので、現代のビジネスに適した通信方法といえるでしょう。
また、光回線は建物まで回線を引き込むため、利用中にインターネットが途切れる可能性が低いです。モバイルルータやホームルータより通信速度が遅くなりにくいため、通信の安定性の高さもメリットです。
*最大通信速度は回線タイプによって異なります。最大通信速度はお客さまのご利用機器、宅内配線、回線の混雑状況などにより低下します。
契約するプロバイダ次第ではADSLよりも安価
光回線は通信速度が速く安定しているだけではありません。契約するプロバイダ次第では、光回線にするとADSL利用時よりも月額料金を抑えられる場合もあります。
さらに、光回線は開通工事が必要なため工事費用がかかりますが、特典を利用することにより工事費相当分の料金が値引きされるプロバイダサービスもあります。
以上により、現在利用しているプロバイダによってはコストを抑えられる可能性があるので、この機会に自社が契約している回線を確認してみましょう。
契約内容やタイミングなどによってはお得な特典が利用できる
光回線を提供するプロバイダサービスが、月額料金の値引きや数万円に及ぶキャッシュバックなどのキャンペーンを実施している場合があります。それ以外にも、スマホ料金の値引きやセキュリティに関するオプションサービスが無料になるなど、お得な特典が提供されている場合もあります。
このような特典を利用すれば、導入コストや月額料金を抑えつつ、通信が速くて安定している光回線への乗り換えが可能です。他の通信方法と比較した場合でも、光回線の利用金額は長期的に見れば割安になる傾向があります。ただし、プロバイダサービスによって用意している特典内容が異なります。特典を選ぶ際には、まず自社のニーズを明確にし、それに合った特典を受けられる事業者を選ぶことが重要です。契約期間や更新時の条件も確認し、将来的なコスト面でも検討することがポイントです。
電話サービスも使える
光回線を提供している多くのプロバイダは、オプションとして光電話のサービスも提供しています。光電話とは、光回線を利用した電話サービスのことです。
また光回線は、アナログ回線の電話番号を引き継げる場合もあります。そのため、移行後も取引先や顧客へ変更の連絡をせず、そのまま利用可能となるでしょう。
ADSLから光回線に乗り換える際の注意点
ADSLから光回線に乗り換える際には、どのような点に注意したらよいのでしょうか。注意点とそれに対する対応策について紹介します。
提供サービスエリア内かの事前確認
フレッツ光などの光回線には、提供サービスエリア外の地域が存在します。提供サービスエリア外の地域にオフィスや店舗がある場合は、光回線を利用できません。ただし、光回線サービスのエリアカバー率は高いので、ほとんどの地域で利用可能です。念のため、事前に自社の地域がサービス対象エリアか確認しておくことをおすすめします。詳しい提供サービスエリアについては、NTT東日本とNTT西日本のホームページから確認可能です。
開通工事が必要
光回線を新規で利用する場合は、店舗やオフィスまで回線を引き込む工事が必要になり、工事の際には立ち会いが必要です。開通工事は事前に日程を調整する必要があるので、希望日までに余裕をもって調整しておくと安心です。
賃貸物件の場合は、管理会社の許可が下りないと工事ができない場合があります。プロバイダサービスと契約する前に、開通工事の可否についてオフィスや店舗が入っている建物の管理者に必ず確認しましょう。物件によっては、プロバイダを指定される場合もあります。
途中解約による違約金が発生する可能性がある
法人向けの光回線では、2年などの長期契約が前提となっている場合がほとんどです。契約期間中に途中解約してしまうと、違約金が発生する場合があります。また、違約金を支払って他サービスへ乗り換える場合は、インターネットの不通期間が発生するため、インターネットを利用するための代替手段であるモバイルルータのレンタル代などの費用が別途発生するケースも想定されます。途中解約することになり違約金などの追加コストが発生するリスクを避けるためにも、自社に合ったプロバイダサービスかどうか契約前に社内の関係者間で注意深く検討しましょう。
ADSL終了に伴う解約手続きの方法
ADSLのサービスの提供終了に伴い、解約手続きを行う必要があります。ADSLの解約手続きは乗り換え先を選んだ後に行いますが、ADSLの提供会社だけでなく、プロバイダの解約手続きも必要なので注意しましょう。
新しいプロバイダを選ぶ・契約する
ADSLのサービスを解約する前に、まずは乗り換え先の新しいプロバイダと契約します。必要であれば資料請求などを行いつつ、各光回線のサービス内容を慎重に比較・検討しましょう。
新しいプロバイダとの契約前にADSLのサービスを解約すると、当然ですがインターネットが利用できなくなります。インターネットの不通期間が生じることを避けるためにも、先に新しいプロバイダとの契約が必要です。
ADSLの提供会社の解約手続きをする
乗り換え先の新しいプロバイダが決まったら、ADSLの提供会社の解約手続きを行いましょう。提供会社によってはホームページから手続きが行えず、電話での手続きが必要な場合もあるので注意が必要です。
解約手続きの依頼時は、解約金や通信機器の返却手数料の有無を併せて確認しましょう。その際、契約者名、契約先の住所、電話番号、支払い方法などを聞かれる場合があるので、事前に準備しておくとスムーズに手続きを進められます。
モデムなどの機器をレンタルしている場合は返却が必要で、返却しない場合は機器代金を請求される場合があるので注意してください。ADSL契約時から担当者が変わっている場合は、念のためレンタル機器の有無を確認することをおすすめします。
既存プロバイダの解約手続きをする
最後に、既存プロバイダとの解約手続きを行いましょう。ADSLとプロバイダの解約手続きは、別々に行わなければいけません。ADSLの提供会社への解約手続きのみ済ませた状態だと、既存プロバイダとの契約が残っているので引き続き月額料金を請求される可能性があります。
複数の方法で解約手続きを受け付けているプロバイダもあるので、都合のよい方法で解約手続きを行いましょう。
ADSLの終了に伴う光回線事業者の選び方
光回線事業者を選ぶ際は、自社に適した通信速度を安定して保てるか、コストが予算内か、法人向けのサービスを提供しているか、などを考慮して選ぶことが大切です。
通信の速度・安定性を重視する
オフィスや店舗で光回線を利用するうえで重視すべきポイントが、通信の速度と安定性です。回線速度はプロバイダサービスによって異なります。
通信の安定している光回線を選ぶという点では、IPv6(IPoE方式)という接続方式を採用しているプロバイダサービスがおすすめです。旧来の接続方式であるIPv4(PPPoE方式)は利用者が飽和していて、利用する時間帯などによっては通信速度が遅くなることもあります。
IPv6(IPoE方式)を利用することで回線の混雑を避けられるので、インターネット通信が安定する可能性があります。
トータルコストを確認する
通信の速度や安定性と同様に、トータルコストが見合う光回線事業者を選ぶことも大切です。光回線の利用に伴うコストには、初回の導入費用や月額料金、通信機器のレンタル料金などが挙げられます。加えて、自社に必要な法人向けオプションサービスの利用料金も考慮する必要があります。上記のようなトータルコストを事前に把握しておくことで、通信費以外の予算の計上や見通しが立てやすくなるでしょう。
かんたん3ステップ!Web見積りを即時発行!
特典適用されたご利用料金をご確認いただけます。
なお光回線事業者によっては、導入費用の無料化や月額料金の値引きなどを行っている場合があります。これらの特典も加味することで、より正確にトータルコストを把握できます。特典の具体的な内容は、各光回線事業者のホームページなどから確認が可能です。
法人向けサービスを活用する
法人向けのサービスを提供しているかどうかも、光回線事業者を選ぶうえで重要なポイントです。例えば、複数の固定IPアドレスが取得できるなど、セキュリティ対策になる法人向けサービスなどもあります。
ADSLの終了に合わせて光回線に乗り換えるならビッグローブ光
ここまで紹介したとおり、法人がADSLから他のインターネット接続方法に乗り換える場合は、光回線がおすすめです。光回線事業者のなかでも、ビッグローブが提供している法人向け光回線サービス「ビッグローブ光」に乗り換えることで、回線速度が改善される、月額費用がお得になる可能性があります。
IPv6(IPoE方式)接続に対応している
ビッグローブ光はIPv6(IPoE方式)接続に対応しています。旧来のIPv4(PPPoE方式)と比較して時間や地域の影響を受けにくいため、混雑を避けて安定した通信速度が出るインターネット環境を作りやすいです。
さらに、ビッグローブ光は「IPv4 over IPv6」という通信技術を採用しています。通常、IPv6(IPoE方式)にするとIPv4(PPPoE方式)のみに対応しているWebコンテンツは閲覧できません。しかし「IPv4 over IPv6」であれば、IPv6(IPoE方式)と IPv4(PPPoE方式)のどちらかのみに対応したWebサイトであっても閲覧可能です。よって、顧客から共有を受けたWebサイトを閲覧できないことによるミスリードや業務の遅延が発生するリスクを軽減できます。
光回線とプロバイダをまとめて申し込みできる
ビッグローブ光は光コラボレーションの1つで、光回線とプロバイダをまとめて契約可能です。光コラボレーションとは、NTTが提供しているフレッツ光を、各プロバイダが自社サービスと組み合わせて提供しているサービスモデルです。
光コラボレーションは契約だけでなく、契約後の請求や問い合わせ先も1本化できます。請求先がまとまっていれば月々の支払い処理の手間を少なくできて、IT担当者の負担軽減につながるでしょう。また問い合わせ先がひとつになることで、通信に関する不具合が発生した場合などに、NTTとプロバイダのどちらに問い合わせればよいか悩むことがなくなります。
月額料金がお得になる可能性がある
ビッグローブ光を利用することで、フレッツ光とプロバイダを別々で契約するよりも月額料金が安くなる場合があります。ビッグローブ光で法人向けの光回線を新規で引く場合は、申込手数料が無料になるうえに、一定期間、月額料金が値引きされます。さらに、IPv6(IPoE方式)に対応したWi-Fiルータもプレゼント*しています。これらの特典を利用することで、導入コストや初期の月額料金を抑えてADSLから光回線に乗り換えることが可能です。
*「ビッグローブ光 1ギガ」をお申し込みいただいた場合の特典です。
まとめ
ADSLのサービスの終了時期や終了に伴う企業への影響、おすすめの乗り換え先などを解説しました。
ADSLのサービスが完全終了する時期は2025年1月末です。提供元のプロバイダや地域によっては、完全終了時期よりも早くサービスが終了する場合もあるので要注意です。ADSLのサービスが終了するとインターネットに接続できなくなるので、余裕をもって乗り換え先を検討しましょう。
法人がADSLのサービスから他のインターネットの接続サービスに乗り換える場合は、通信速度が安定していて費用を安く抑えられる可能性のある光回線がおすすめです。ADSLのサービス終了を機に、より快適にインターネットを利用できる光回線を検討してみてはいかがでしょうか。