MVNOとは?メリット・デメリットや選ぶ際の注意点を解説
掲載日:2023年01月24日
更新日:2023年12月20日
格安SIM・格安スマホという名で親しまれるようになったMVNOサービス。これまでの携帯キャリアよりも安く利用できることから、注目度がますます高まっています。
しかし、MVNOサービスの料金が安い理由や、通信品質を気にしている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、MVNOサービスの特徴やメリット、注意点などを解説します。特に法人スマホとしてMVNOサービスを導入すべきかどうか、という点を判断するための参考にしていただけたら幸いです。
MVNOとは?
MVNOの正式名称はMobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)で、頭文字をとってMVNOと呼ばれており、格安SIMや格安スマホを提供する通信会社の総称です。MVNOの例として、BIGLOBEモバイルを提供するビッグローブ株式会社や、IIJmioを提供する株式会社インターネットイニシアティブが挙げられます。
また、MVNOと比較して使われるMNOという言葉も押さえておきましょう。MNOは、Mobile Network Operator(移動体通信事業者)の略称で、携帯キャリアの総称を指します。MNOの例としては、auを提供するKDDI、ドコモを提供する株式会社NTTドコモなどが挙げられます。
次に、MNOとMVNOの違いにもつながるMVNOの特徴について確認しましょう。
MVNOの特徴とは?
MNVOの最大の特徴は、通信設備(インフラ)を自社で保有していないことです。どのようにサービスを提供しているのかというと、MNO(携帯キャリア)から通信設備をレンタルして格安SIM・格安スマホの事業を行っています。
かつて、モバイル通信サービスを提供するためには、電気通信事業法に従い、総務省から認可を受けた移動体通信事業者になる必要がありました。さらに、通信設備(インフラ)を設置・維持するのは、莫大なお金と時間がかかります。
そのため、限られた会社しかモバイル通信サービスを提供できず、提供されるプランの内容が似通ったものになっていました。
しかし、2001年からMVNOのサービスが開始されたことで、通信業界以外からもさまざまな企業が参入しました。それに伴い、独自のプラン、オプション内容が各社で展開され、多くの選択肢から自分に最適なプランを選べるようになりました。
MVNOサービスは法人契約できる?
MVNOサービスは法人契約も可能です。MVNOは事業者独自のプランを提供しており、お客様の会社毎に最適なプランを契約できるため、経費削減も期待できるでしょう。
ただし、法人契約できるMVNOは限られる上、契約条件が個人契約と異なる場合があるため注意が必要です。なかでも、特に注意しなければいけないのが提出書類でしょう。法人契約するとなると、以下のような書類が必要です。
・登記簿謄(抄)本(現在(履歴)事項証明書)
・印鑑証明書
・開業届出済証明書
・各行政機関発行の許認可証
・納税証明書
・公共機関が発行した領収書(コピー)
その他、法人契約が可能なMVNOや注意点を知りたい方は、「法人の格安スマホ導入時に注意するべきポイント」をご覧ください。また、個人事業主・PTAの方でMVNOサービスの法人契約を検討している場合は、「個人事業主やPTAは格安スマホの法人契約ができる?」を確認してみてください。
MVNOサービスを法人で使用するメリットは?
利用料金が安く、MNOの半額以下になることも
MVNOとMNOの最も大きな違いは、料金の安さです。
MVNOは、MNOから通信設備をレンタルしてサービスを提供しているため、設備の設置・維持費用がかかりません。そのため、利用者向けのプラン料金を安くできています。
MVNOが提供するプランによっては、MNOのプラン料金の半額で利用できるものもあり、
MNOの法人割引より経費削減が見込めるケースがあります。
また、上記以外にMVNOが料金を抑えられている理由としては以下の2つも挙げられます。
・MVNOでは実店舗を持たないところも多く、人件費とテナント料を削減していること
・MNOのようにテレビCMなど大々的なプロモーションを少なくして広告費を抑えていること
小容量から大容量のデータ容量が提供されていて上限を細かく決められる
MVNOの料金プランには、少ない容量で0.1GBから、多い容量は無制限まで細かく設定されています。そのため、無駄なく最適なプランを選べることがメリットです。
現在利用のスマホ端末を引き続き使えるので乗り換えがしやすい
MNVOサービスは、契約したSIMカードをお手持ちの端末に挿入し、APN設定をすれば、基本的には乗り換えが可能です。端末を買い直す必要はないため、乗り換えしやすいでしょう。
ただし、契約したSIMカードがお手持ちの端末に対応していない場合もあるので、契約する予定のMVNOの公式ホームページにて確認しておきましょう。
また、SIMロックの解除が必要な場合もあります。SIMロックとは、元々のスマホを販売していた事業者が端末に対してかけている利用制限のことで、他社のSIMカード(電話番号や所有者の契約情報などを記録するチップ)を端末に挿入しても利用できないようになっています。乗り換え時には必ず確認しましょう。
MVNOサービスを法人で使用するデメリットは?
実店舗が少なく、自分で設定を行う必要も
MVNOが安く料金プランを提供できている理由に、実店舗をなくし、人件費とテナント料を削減していることを挙げました。対面でスタッフに相談ができないため、自分で初期設定を行わなければなりません。さらには、人件費削減のためアフターサポートが電話やチャットのみのMVNOもあります。
無料でキャリアメールが使えなくなる
MVNOサービスでは、MNOサービスで使えていた「@ezweb.ne.jp」といったキャリアメールが使用できなくなります。独自のアドレスを付与するMVNOもあるものの、MNPのように無料で同じアドレスを引き継げません。
しかし、au/ドコモ/SoftBankいずれも、同じメールアドレスを使える持ち運びサービス(有料)を開始しています。そのため、MVNOに乗り換えたからといってメールアドレスの変更連絡を取引先に送るといった手間はかかりません。
混雑する時間帯には通信速度が下がる可能性も
MVNOは、MNOの通信回線の一部をレンタルしてモバイル通信サービスを提供しています。
MVNOサービスは、MNOサービスと比較して使える帯域が制限されているため、利用者の多い時間帯は回線が混雑しやすく、通信速度が下がる傾向にあります。
通信速度で失敗しないためには、通信速度の計測結果をまとめたサイトなどを参考に選ぶことをおすすめします。
キャリア決済・口座振替に対応していない場合もある
MNOでは、有料アプリや有料サービスを購入した際に、その料金を月々の利用料に上乗せできるキャリア決済が使えます。一方、MVNOではキャリア決済ができないため、注意が必要です。
また、MVNOの利用料金の支払い方法はクレジットカード払いが基本となり、口座振替の支払いができないものがほとんどです。少数ではあるものの、キャリア決済・口座振替を対応しているMVNOもあるので、支払い方法が選べる会社を選ぶとよいでしょう。
LINEのID検索ができなくなる
LINEのID検索は、18歳未満の利用ができないよう年齢確認が必要です。
年齢情報判定サービスは、携帯キャリアおよび一部のMVNOのみしか利用できないため、MVNOによってはID検索ができません。
しかし、ID検索以外にもQRコードにてLINEの連絡先を交換する方法もあるので、大きな懸念点とはいえないでしょう。
MVNOの格安スマホの選び方・注意点は?
通信速度は安定しているか
MVNOサービスでは、混雑時間帯に通信速度が低下する傾向にあります。また、事業者によっては通信速度が遅い場合もあるようです。通信速度で失敗しないためにも、まずは公式ホームページにて通信速度を確認してみましょう。
ただし、公式ホームページに記載されている速度は理論値で、場所や計測条件によって異なります。そのため、SNSや口コミサイトなどで各時間帯の通信速度の平均値を調べておくとよいでしょう。
料金プランやオプションは豊富か
MVNOは料金プランが豊富で、データ容量の違いで数種類のプランが用意されています。MVNOによっては、通話オプションも販売されているため、それぞれの会社に合わせたプランの選択が可能です。
また、データ容量や通話オプションの他にも、以下のような魅力的なサービスが付与されることもあります。
・契約したデータ容量超過後の速度は最大1Mbps
・5G通信が無料で利用可能
アフターサービスが充実しているか
MVNOの多くは、人件費やテナント料を削減して、料金を安く提供しています。そのため、アフターサービスが電話やチャットのみであることが多いです。
対面で初期設定や機種変更の相談をしたい方は、実店舗のあるMVNOがおすすめです。また、店舗に行かずともスタッフに相談ができる体制か、疑問が解決できるかという視点で公式ホームページをチェックすることも重要です。
よくある質問が充実しているか、問い合わせ方法はメール以外にも電話番号やチャットが用意されているか確認しましょう。
MVNOのよくある質問
法人でMVNOサービスを選ぶ上で何を重視すべきですか。
下記3つを重視することをおすすめします。
・通信速度の安定性
・料金プランの豊富さとオプションの充実度
・アフターサービスの充実度
その他、支払い方法(口座振替は対応しているか)も重視するとよいでしょう。
特にご紹介した3つの項目は、MVNOによって違いが出やすい部分です。そのため、上記3つの項目でMVNOを比較し、自社に最適なものを選びましょう。
法人にもMVNOサービスがおすすめの理由はなんですか。
法人にもMVNOサービスがおすすめできる理由は、以下の2つです。
・料金が安いため、経費削減ができる
・プランが豊富なので、最適なプランを選べる
MVNOサービスの最大の魅力は、通信インフラの維持費がかからないため、料金プランが安いことでしょう。MNOサービスの料金の半分以下に抑えられることもあるため、経費削減が期待できます。
MVNOサービスでは電話かけ放題オプションはありますか。
MVNOサービスでも電話かけ放題オプションはあります。
MVNOサービスにもよりますが、
・5分の通話かけ放題
・10分の通話かけ放題
・完全かけ放題
・上位3番号通話定額(その月の通話料金が多い上位3番号の通話料金が0円に)
といった通話オプションがあります。
法人向けMVNOサービスなら
「BIGLOBEモバイル」
リーズナブルで満足度の高いBIGLOBEモバイル
法人向けMVNOサービスは複数ありますが、BIGLOBEモバイルへの乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。利用者のうち91%以上が満足している通信品質をリーズナブルな料金でご利用いただけます。
* 2020年6月に実施した法人向けBIGLOBEモバイル利用者向けアンケートの結果。
さらに専用のマイページでは、SIMカードの追加購入や利用状況確認、請求明細やご契約内容の確認ができるので、担当者の工数削減ができます。
続いて、法人の方にとって特にうれしいBIGLOBEモバイルのメリットについて解説します。
豊富にリーズナブルな料金プランをご用意
音声通話SIMは、1ギガ780円(税抜)/月から7つのプランを用意しているので、使い方に合わせた最適なプランの選択が可能です。
*オフィスサービス利用料除く
音声通話よりリーズナブルな契約が可能なデータSIM(SMSあり/なし)もご用意しているので、通話機能が不要な方にもおすすめです。
また、ドコモ回線・au回線と大手キャリアの通信エリアをご利用いただけます。
*タイプD(ドコモ回線) 音声通話SIM・データSIMで通信規格変更手続きにより、初期設定のLTE・FOMA(設定名:LTE)とドコモ5G・LTE(設定名:5G)を切り替えてご利用いただけます。SMS機能付きデータSIM、タイプA(au回線)をご利用の場合は5Gをご利用いただけません。
さらに、現在ドコモ・auのスマホをご利用の方はそのまま乗り換えが可能です。
*2017年7月31日以前のau販売端末はSIMロック解除が必要です。
通信品質のお客さま満足度が高い
MVNOサービスの最大のデメリットと言えるのが、通信速度の安定性です。BIGLOBEモバイルは、MM総研「MVNOネットワーク品質調査」にて、「通信速度」5段階評価で最高評価5.0を獲得しています。*2022年9月時点調べ
さらに法人向けBIGLOBEモバイルの利用者のアンケートでは、通信速度に満足していると答えた方が91%* 多くの方に通信品質にご満足いただいています。
* 2020年6月に実施した法人向けBIGLOBEモバイルの管理者さま向けアンケートの結果。
請求書払い(銀行振込)ができる
多くのMVNOサービスの支払い方法は、口座振替・キャリア決済ができず、クレジットカードに限定されます。
BIGLOBEモバイルであれば、銀行振込でお支払いが可能です。また、預金口座振替と銀行振込(コンビニ可)から選択いただけます。
請求書払いにてMVNOサービスを契約したい、という方は、ぜひBIGLOBEモバイルをご検討ください。BIGLOBEモバイルにて、契約の際には登記簿謄(抄)本、印鑑証明書などの書類が別途必要となります。ご用意のうえ、お申し込みください。
まとめ
MVNOとは、MNOより通信インフラの一部をレンタルしてモバイル通信サービスを行う通信事業者のことで、提供するサービスには以下のようなメリットがあります。
・利用料金が安い
・データ容量細かく決められる
・現在利用のスマホ端末を引き続き使える
BIGLOBEモバイルは、多くの方に評価されている通信品質が利用でき、口座振替が可能などと、MVNOサービスのデメリットをカバーしているサービスです。
ぜひ法人MVNOサービスとしてBIGLOBEモバイルを検討してみてはいかがでしょうか。