格安SIMとタブレットのセット利用のメリットは?
失敗しないためのポイントを解説
掲載日:2023年04月20日
更新日:2023年12月20日
iPadをはじめとしたタブレットは、SIMカードを差し込むことでWi-Fiがなくてもインターネットを使えるようになります。差し込むSIMカードでおすすめなのが、格安SIMです。本記事では、タブレットと格安SIMをセット利用するメリットなどを解説します。
タブレットの通信方式
タブレットの通信方式には、「LTE版」と「Wi-Fi版」があります。別名でそれぞれ「セルラーモデル」、「Wi-Fiモデル」とも呼ばれます。
契約前にどのように使いたいかでどちらの方式がおすすめかが異なります。こちらでは、2つの通信方式について解説します。
LTE版について
LTE版は、スマホと同じようにSIMカードを差し込むことができるので、Wi-Fi通信だけでなく、モバイル通信も利用できます。Apple社が販売するiPadではセルラーモデルという名称で販売されています。
スマホと同様に契約したキャリアの回線エリア内であれば、Wi-Fiがなくても通信可能となることが特徴の通信方式です。
Wi-Fi版について
Wi-Fi版は名前のとおり、Wi-Fiを使ってインターネット通信を行うタブレットのことです。例えばオフィスに設置しているWi-Fiルータと接続して、インターネットに接続します。
Wi-Fi版はSIMカードを差し込むことができませんので、Wi-Fiなしではインターネットを使用できません。接続しているWi-Fiルータの電波の届く範囲でしか利用できないことに注意が必要です。
タブレットと格安SIMをセット利用するメリット
タブレットと格安SIM、この二つをセットで使うことには、いくつかメリットがあります。
ここでは、LTE版のタブレットに格安SIMを差し込んで使うメリットを3つ挙げて、それぞれ解説します。
月額料金を抑えて利用できる
スマホのように、端末のみでインターネットに接続して利用するには、LTE版のタブレットを使用して、格安SIMかキャリアと契約する必要があります。
格安SIMのプランは、たいていスマホでもタブレットでも、どちらでも使用可能で、大手キャリアの通常料金に比べて月額料金が安いものが多いです。
また、格安SIMは、新規契約や MNPで乗り換えするケースに対して、割引キャンペーンや特典を実施していることがあります。そういった割引キャンペーンや特典を活用すれば、さらにお得になりますので、契約する際には要チェックです。
モバイルWi-Fiを持参したり、Wi-Fiスポットを探したりする必要がない
LTE版のタブレットに格安SIMを差し込んで使うことで、タブレットがスマホのように電波の届く範囲でインターネットに接続できるようになります。
もし、格安SIMを差し込まないでインターネットに接続しようとするならば、モバイルWi-Fiを持ち歩くか、街中にあるWi-Fiスポットを探して利用しなければなりません。
モバイルWi-Fiを使う場合は、本体や充電器を一緒に持ち運ぶ必要がありますので、面倒に感じる方もいるでしょう。また、街中にあるWi-Fiスポットは、探す煩雑さに加え、セキュリティ面で不安があります。
格安SIMをタブレットに差し込んで使えば、電波状況にもよりますがインターネットを使いたい場所で使えるようになりますし、持ち運びの手間など省けます。そしてキャリアに比べて利用料金を抑えられる可能性があります。
最低利用期間がなく、違約金が発生しない
Wi-Fi版のタブレットをLTE版のタブレットと同じように使うためには、モバイルWi-Fiを別途契約する必要があります。モバイルWi-Fiを取り扱う事業者には、2年契約などの最低利用期間を設けている場合があります。
こういったケースでは、最低利用期間の満了前に解約すると、違約金や端末分割払いの残金を支払わなければならないことが多いので、注意が必要です。
それに対して、格安SIMは最低利用期間を設けていないことが多いです。そのため、解約したい時や他の会社へ変更したい時でも低リスクで行えます。
タブレットと格安SIMでセット利用する
デメリットや注意点
月額料金が安く、最低利用期間がないことは魅力的ですが、人によってはデメリットと感じる点もあります。ここでは、タブレットと格安SIMをセットで利用するときのデメリットや注意点について解説します。
SIMロックの解除が必要となるケースがある
タブレットをキャリアの店舗やWebサイトから購入した場合、注意するポイントがあります。
LTE版のタブレットで格安SIMを使う場合には、スマホ同様にSIMカードを差し込む必要があります。このSIMカードの回線が、端末が対応する回線と異なる場合には注意が必要です。
たとえば、NTTドコモで購入した端末に、格安SIMのau回線のSIMカードを差し込んでも、たいていインターネットは使えません。この場合には、購入したキャリアであるNTTドコモでSIMロックの解除をしてもらう必要があります。
ただ、2021年10月1日に端末のSIMロック解除が義務化されたため、それ以降に購入した端末では、SIMロックの解除は基本的に不要です。
2021年9月30日以前に購入した端末で、購入したキャリア以外の回線を使う際にはSIMロックを解除しましょう。SIMロック解除は、店舗や電話、キャリアのマイページから行えます。店舗や電話では有料となるため、無料でできるサイトで行うのがおすすめです。
混雑する時間帯には通信速度が下がる傾向にある
格安SIMは、キャリアから通信設備をレンタルしてサービスを提供しています。
そして格安SIMがキャリアから与えられている帯域は限られており、ユーザはその限られた狭い帯域(回線量)を分け合って利用しています。
そのため、利用者がとても多い時間帯は混雑してしまうので、通信速度が下がってしまう傾向があります。
タブレットで格安SIMを利用する方法
実際にタブレットに格安SIMを差し込んで使う方法は2つあります。自社に合う方法を選択しましょう。
格安SIMとセットでタブレットを購入する場合
簡単でお手軽なのは、「格安SIM」を契約する際に「タブレット」もセットで購入する方法です。SIMフリーのスマホやタブレット端末を販売している格安SIMの事業者もありますので、チャンスがあればセットで購入するのがおすすめです。端末セット割引とか、購入特典といったお得なキャンペーンを実施している場合もあります。
セットで買うメリットとしては、タブレットが契約する格安SIMに対応しているかどうかを確認する手間を省けることです。SIMカードには3つのサイズがあるうえに、回線タイプがあります。タブレットとSIMが正しく対応していないとインターネットに接続できません。
セット購入であれば、MVNO側が事前に格安SIMに対応したタブレットを選定してセットにしてくれていますので、失敗するリスクが少ないです。
実際に「格安SIM」と「タブレット」をセットで購入して、インターネットに接続する場合、以下が代表的な流れとなります。
- 契約したい MVNOで、タブレットとセットになっている自社に最適なプランを選ぶ
- 必要に応じてオプションを追加する
- タブレットとSIMカードを受け取ったら、タブレットにSIMカードを差し込み、APN設定などの初期設定を行う
タブレットを別途購入していて格安SIMを購入する場合
すでにタブレットを自社で購入している、購入するタブレットの機種が決まっている方は、 SIMカードのみの購入となります。
- MVNOにてタブレットに対応しているSIMカードを選択する(回線、サイズに注意!)
- 契約するプランを決定して、必要に応じてオプションを追加する
- 送付されたSIMカードを受け取り、タブレットにSIMカードを差し込んでAPN設定などの初期設定を行う
タブレットとSIMをそれぞれ別々で購入する際にまず注意しなければいけないのが、タブレットがLTE版であることです。もしWi-Fi版を購入してしまうと、SIMカードの差し込み部分がなく、格安SIMを契約した意味がなくなってしまいます。
タブレットに格安SIMを差し込んで使いたい場合には、必ず LTE版を購入しましょう。
タブレットとセット利用する格安SIMの選び方
タブレットに差し込む格安SIMは、通信速度と月額料金の2つを基軸として選びましょう。
通信速度で選ぶ
個人でもそうですが、特に法人での使用では通信速度が重要です。通信速度があまりにも遅いと、業務にも影響してきます。社員間のやり取りといった自社での使用のみならず、送受信相手が取引先ならば、相手にも迷惑がかかってしまう可能性もあります。
通信速度は、公式サイトに記載されている「●Mbps」や「●Gbps」などの数字を参考にしましょう。MbpsよりGbps、そして数字が高ければ高いほど通信速度が速いということです。
ただ、公式サイトに記載されている数字は理論上の数字、つまり理論値のため、実測値を確認しておいたほうが安心です。実測値とは、実際に使った際に出る速度のことです。一部のMVNOでは、SIMカードの貸し出しサービスを行っていますので、ぜひ利用して実測値を確認してみましょう。
月額料金で選ぶ
通信速度と同じくらい重要なのが月額料金です。費用を抑えることを上層部から強く言われている部門もあることでしょう。
データ容量によって料金が変わる、複数のプランがたいてい格安SIMにはあります。画像や動画の送信にも対応した大容量のプランを用意していることもあります。
また、同じデータ容量でもMVNOによって料金が異なります。ついつい安さで選んでしまいがちですが、通信速度が遅くなるケースもあります。
自社の利用シーンを想定して、通信速度の速さ(実測値の速さ)と月額料金のバランスを考えてプランを選択した方がいいでしょう。
SIMロック解除の方法
お手持ちのタブレットがSIMロックされている場合、解除しないとインターネット接続ができません。この章ではSIMロック解除の流れについて解説します。解除手順は一見難しそうですが、キャリアに問い合わせればスムーズに進みます。
SIMロック解除ができる端末なのかを確認する
まずは、自社で所有する端末が SIMロックの解除ができる端末かどうかを確認しましょう。
一部例外もありますが、2015年5月以降に発売された機種であれば、購入日からある一定期間経過していて、端末代金を支払い終わっていれば、SIMロック解除が可能となっていることが多いです。
また、2021年10月1日以降に購入した端末であれば、SIMロックの解除は不要である場合がほとんどです。
お手持ちの端末がSIMロックの解除が必要なのか、また必要であれば可能なのかどうかを確認しましょう。
公式サイトにて動作確認が行われているか確認する
MVNOの公式サイトには、たいてい動作確認済みの端末一覧が掲載されているので、必ず契約前に確認しましょう。
現在お持ちのタブレットを SIMロック解除して、インターネット接続ができる状態にしたのに、契約したい格安SIMでは残念ながら使えないというケースがあるのです。
もし、動作確認済みの端末一覧に掲載されていない場合は、SIMカードのレンタルサービスがあれば、それで使用できるかどうか試してみても良いと思います。
もしくは対応している他の格安SIMを検討しましょう。
SIMロックの解除手続きをする
動作確認に問題がなさそうならば、SIMロックの解除手続きへと進みましょう。
SIMロックの解除は、キャリアの店舗かWebサイトで行うことができます。アプリや電話などでも受け付けているキャリアもあります。
なお、店舗で行うとなると手数料が発生することがあるので、WebサイトからSIMロック解除の手続きをするのがおすすめです。
以下に代表的なキャリアのSIMロック解除の主な手続き窓口を記載します。
KDDI(au) |
・Webサイト:My au(無料) |
---|---|
NTTドコモ |
・Webサイト:My docomo(無料) |
SoftBank |
・Webサイト:My SoftBank(無料) |
タブレットと格安SIMのセット購入・利用で
よくある質問
格安SIMを差し込んで使う場合、LTE版とWi-Fi版どちらを選べばいい?
タブレットはLTE版を選んでください。Wi-Fi版は SIMカードを差し込むことができません。インターネットにつないで使用する場合はWi-Fiルータに接続する必要があります。
タブレットと格安SIMのセット購入をせずに、タブレットのみを別途購入して格安SIMを契約する際には、LTE版かどうかを必ずチェックしましょう。
タブレットとセット利用する格安SIMの選び方は?
法人使用においては、通信速度と月額料金に着目して選ぶとリスクが少ないです。
お試し利用という形で、SIMカードの貸し出しサービスを行っているMVNOもありますので、通信速度の実際の速さを確認することをおすすめします。
また、費用削減の名のもと、なるべく安いプランを選ぼうとすると、通信速度が遅く、自社のビジネスに影響する場合があります。
自社の利用シーンを想定して、通信速度と月額料金のバランスを考えてプランを選択しましょう。
タブレットに格安SIMを差し込んで使うメリット・デメリットは?
タブレットに格安SIMを差し込んで使うメリット・デメリットをまとめると以下の通りです。
メリット |
・月額料金を抑えて利用できる |
---|---|
デメリット |
・場合によってはSIMロックの解除が必要になる |
タブレットで使う格安SIMはデータ専用SIMで問題ない?
通常のスマホと同じように電話番号を使用した音声通話を利用しなければ、特に問題はないと思います。通話アプリの利用などでカバーすることもできます。
そもそもタブレットは画面が大きく重量感があるため、音声通話用として使わず、データ表示用やアプリ使用のためなどに使う企業が多いと思われます。
もし、SNSやアプリの認証などでSMS(ショートメッセージサービス)を利用したい場合は、SMSありのデータSIMを契約しましょう。
経費削減をメインで考える場合は、音声通話SIMよりもデータ専用SIMの方がたいてい安いので、こちらがおすすめです。
法人向け格安SIMならBIGLOBEモバイル
BIGLOBEモバイルは、ビッグローブ株式会社が提供する格安SIMサービスで、個人向け・法人向けのサービスを提供しています。法人向けのBIGLOBEモバイルは、大企業から官公庁、個人事業主まで数多くの導入実績があります。データ通信や音声通話、IoTなど幅広い用途で活用が可能です。
またBIGLOBEモバイルでは、契約前にSIMカードや端末をレンタルすることができる7日間の無料お試しを実施しています。
以下のページから気軽にお問い合わせください。
法人向けBIGLOBEモバイルのプランは、データ通信容量ごとに幅広く分けられています。
一般的なルータ・スマートフォン・タブレット向けのプランはもちろん、大容量の通信が必要になるIoT・M2M向けの専用プランも提供しています。
契約者に提供している専用画面「マイページ」では、各利用者の料金プラン・使用中の通信量などを一元管理できます。
マイページにアクセスするだけで素早く必要な情報が取得でき、更新・追加も簡単にできます。SIMカードの追加購入、プラン変更、紛失時の利用一時停止・再開、オプションサービスの申し込みなどの操作をおこなえます。
管理者にとって自社のユーザを細かく管理できると、ご好評をいただいております。
まとめ
タブレットと格安SIMをセットで利用する場合には、まずタブレットは LTE版を選ぶことを忘れないようにしてください。あとは記事内で紹介したメリット・デメリットなどをご参考にしてください。
どの格安SIMにするか迷ったときは、自社の利用シーンを考慮して、通信速度と月額料金のバランスを考えて合ったものを選びましょう。
- 本サイトに掲載された社名、商品名、サービス名、ロゴマークは各社の商標または登録商標です。