コラム・活用事例【対談】中堅・中小企業の「働き方改革」に勤怠管理システムのクラウド化が必須の理由

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法改正で労務管理が厳格化

企業規模や業種の壁を越えて、社内システムのクラウド移行が加速している。業務系システムに始まり、ミッションクリティカルな基幹系システムにもクラウド化の波が広がりつつある。一方、多くの中堅・中小企業でクラウド化の波が及んでいない領域がある。就業、給与、人事関連のシステムだ。

中堅・中小企業では元来、人事部門や総務部門が扱う人事関連の情報については、IT 部門との共有を避ける傾向があった。特に中小企業の勤怠管理システムはスタンドアロン環境のPCで運用しているケースが少なくない。人事関連の 情報は個人情報の塊だからこそ、人事・総務部門はデータの取り扱いに慎重になり、クラウド移行も避ける向きがあった。

しかし近年、中堅・中小企業でも人事関連のシステムをクラウド移行する機運が高まっている。その理由は、労働基準法や個人情報保護法などの改正を背景としたさまざまな環境の変化だ。本稿では、人事関連システムのクラウド移行メリットが生まれる背景と理由、また具体的な提案について解説する。

「働き方改革」に対応できない既存の労務管理システム

「働き方改革」に対応できない既存の労務管理システム

人事領域のシステムは、2つの大きな法改正への対応を迫られている。1つは、今後の労働基準法改正で時間外労働の上限を規制する方針が安倍晋三内閣の「働き方改革実現会議」で打ち出されていることだ。 この法改正の狙いは、労働基準法36条に基づく労使協定、いわゆる36(サブロク)協定における時間外労働規制の見直しだ。つまり、過重労働対策を含む「働き方改革」である。

「働き方改革を進める上で、これからの勤怠管理システムには従業員の残業時間を漏れなくリアルタイムで把握する機能が求められています。しかし『本社勤務の従業員分は把握できているが、地方拠点の従業員については月に1回、給与計算のためにデータを集めるまで状況が分からない』という企業は珍しくありません」
——こう語るのは、アマノで時間情報事業本部企画部長を務める元村 隆氏だ。

働き方改革の下では、過重労働対策とともに多様な働き方への対応も求められる。例えばテレワークは、多様な働き方を実現する1 つの方法だ。だがテレワークが広まれば、社内だけでなく社外で働く従業員の労務管理も必要になる。社内の閉じたネットワーク内での運用しか想定していない勤怠管理システムでは対応が難しい。

人事領域のシステムは、2 つの大きな法改正への対応を迫られている。

個人情報保護法の改正も大きなトピックスだ。人事関連システムを、IT 部門ではなく人事部が独自運用している企業は少なくない。だから「中堅・中小企業の人事部にとって、既存のオンプレミスシステムのまま、改正個人情報保護法が要求する厳しい情報漏えい対策を維持していくことは困難です。信頼できるクラウドに移行した方が安全で管理の手間もかからない、というのが共通認識になりつつあります」と、アマノビジネスソリューションズ代表取締役社長の堀本信行氏は話す。

ビッグローブとアマノの協業で生まれたクラウド勤怠管理システム

ビッグローブとアマノの協業で生まれたクラウド勤怠管理システム

勤怠管理システムをクラウド化すれば、全社ネットワークを持っていない企業でも、本社と地方拠点の従業員の残業時間をリアルタイムで把握できるようになる。クラウド環境ならば、ハードウェア故障にそなえたバックアップも、情報漏えい対策も自社で運用管理する必要はなくなる。中堅・中小企業の人事部が人事関連システムをクラウド移行する大きなメリットはここにある。
アマノビジネスソリューションズで経営企画本部システムソリューション部の部長を務める近藤正幸氏によれば、アマノの労務管理システムを利用しているユーザー企業は 1 万 9000 社近く(実稼働ベース)に上り、オンプレミス環境のユーザー企業が約 7 割を占めている。しかし近年では「クラウドサービスの引き合いが圧倒的に多い状況です」(近藤氏)とのこと。クラウド化の波は人事領域にも押し寄せているようだ。
こうしたニーズの変化に着目し、アマノはビッグローブとの協業で「TimeProNX就業管理クラウド」を2017年4月5日に提供開始した。ビッグローブのIaaS「BIGLOBEクラウドホスティング」に構築した労務管理システムの機能を、クラウドサービスとして提供する。システム要素にアマノのクラウド対応タイムレコーダー「SX-250」と人事労務管理パッケージ「TimePro-NX」を採用した。
「TimePro-NXをクラウドサービスとして提供することで、離れた拠点の勤怠データもリアルタイムで集計でき、いつでもどこからでも全従業員の勤怠状況が参照できるようになります。既存顧客のクラウド移行ニーズにも、他社製品からの乗り換えニーズに対しても、柔軟に提案できるようになりました」(元村氏)

BIGLOBEクラウドホスティングの「業務サーバパック」

ビッグローブで法人サービス事業部マネージャーを務める鈴木浩二氏

BIGLOBEクラウドホスティングは、業務システム用途として 1800 社以上の利用実績を持ち、99.99%という高い SLA(サービス品質保証)を実現したサービスだ。このクラウドサービスのサーバメニューの 1 つである「業務サーバパック」は、会計や人事などさまざまな業務システムベンダーのパッケージソフトにおけるクラウド基盤に採用され、動作確認を済ませている。さらに「Microsoft Office」や「SQL Server」、リモートデスクトップ接続などのソフトウェアやライセンスをあらかじめインストールしてあるので、必要なミドルウェアの準備やライセンス管理の手間が省ける。ベンダーもユーザー企業も、動作検証の手間なくクラウドのメリットを享受できるのだ。

ビッグローブで法人サービス事業部マネージャーを務める鈴木浩二氏は「国内市場のニーズに特化したサービスを提供したかったのです」とBIGLOBEクラウドホスティングの魅力を語る。

アマノがBIGLOBEクラウドホスティングを選んだ3つの理由

もちろん、労務管理システムとしての TimePro-NX は、どのクラウドでもオンプレミスでも構築、運用できる。なぜアマノは、TimePro-NX 就業管理クラウドの推奨環境にBIGLOBEクラウドホスティングを採用したのか。その理由は3つあるという。

理由の1つ目は、BIGLOBEクラウドホスティングが日本の IaaS だということだ。TimePro-NX 就業管理クラウドのターゲット層となる100~1000人規模の中堅・中小企業にとっては、国内のビジネスが主体で「海外のクラウドベンダーに人事情報を預けることを懸念する向きがありました」と近藤氏は語る。「ビッグローブならば、インターネットサービスプロバイダーとして長年親しまれ、セキュリティ面でも技術とノウハウを持っています。人事労務管理のように重要情報を扱うシステムも安心して預けられると考えました」(同氏)

理由の2つ目は課金形態だ。海外クラウドベンダーでは従量課金制度が一般的だが、予算化しづらいという理由で不安を感じている中堅・中小企業は少なくないという。BIGLOBEクラウドホスティングは月額費用で利用でき、毎月の固定費として予算化できるため、国内企業の商習慣に合った利用しやすいサービスなのだ。「このたびのアマノとビッグローブの協業で、格安の固定料金を実現でき、お客さまにも自信を持ってお勧めできます」(近藤氏)

3つ目は、動作確認済みパッケージが豊富なことだ。クラウド移行を進めるユーザー企業にとっては、単一のクラウド環境に自社システムを全面移行できるのが理想だろう。BIGLOBEクラウドホスティングは、中堅・中小企業の導入事例が多いさまざまな業務システムに対応(動作確認)している。ユーザー企業はTimePro-NXに連係する給与管理システムや会計システムなど、自社で利用しているパッケージ製品に合わせた業務サーバパックを選ぶだけで、既存環境をス ムーズにクラウドへ移行できるだろう。

アマノがBIGLOBEクラウドホスティングを選んだ3つの理由

業務システムのクラウド移行ニーズにリーズナブルなサービスで応える

ビッグローブの法人サービス事業部で事業部長を務める岩名信好氏

TimePro-NX 就業管理クラウドの利用料金は、従業員数150人、運用人数が3人の企業の場合で次の通りだ。
・初期コスト(構築、運用費用を除く)TimePro-NXの就業基本ライセンス:30 万円(税別))~・ランニングコスト BIGLOBEクラウドホスティング・業務サーバパック利用料金:43,300円(税別)/月~

「TimePro-NX 就業管理クラウドというサービスを実現できたのは、リーズナブルな固定料金を実現したビッグローブのおかげです。ユーザー企業自身が独自でクラウド環境を用意して TimePro-NXを導入していたケースもありましたが、その条件と比較しても非常にリーズナブルです。動作確認済みのクラウド基盤という安心感と、リーズナブルな料金体系、この両軸を実現できたのは大きなポイントです」(堀本氏)

ビッグローブの法人サービス事業部で事業部長を務める岩名信好氏は次のように語る。「『業務システムのクラウド化といえばBIGLOBEクラウドホスティング・業務サーバパック』と呼ばれるほどに認知度を上げていきたい。リーズナブルな月額課金という料金体系や、動作確認済みパッケージのラインアップなど、日本の中堅・中小企業にとって魅力のあるサービスをこれからも拡充していきます」

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