クラウドCMSとは?CMSの種類や特徴、選び方を解説
掲載日:2023年04月25日
更新日:2023年12月21日
CMSとは、Contents Management Systemの略称で、Webサイトのページやコンテンツを管理するツールのことです。無償で利用できるオープンソースのものから有償のパッケージ版など、さまざまなCMSが存在します。CMSがパッケージ化され導入が容易になるにつれて、大規模なサイトから小規模サイトまで、CMSを活用したサイト構築・運用が増えました。
サイト運用業務をさらに効率化できるのが、CMSをクラウド上で利用できるクラウドCMSです。本記事では、クラウドCMSの概要から特徴、選び方のポイントなどを解説します。
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CMSの種類とクラウドCMSの関係性
Webサイトの制作においては、HTMLやCSSを使用して一からつくり上げることも可能ですが、知識やスキルがなくても簡単にページの作成や更新を行うことができる便利なソフトウェアがあります。それがCMSです。
ソフトウェア会社が開発した独自のCMSもあれば、世界中で多くの活用事例があるオープンソースのCMSもあります。
自社サイトの管理ツールとしてCMSを導入することで、外部に依頼することなく、自分たちの手で更新性の高いWebサイトを運用することが可能になりました。
オンプレミス(インストール型)CMSとクラウドCMS
Webサイトの構築・運用には、ソフトウェアであるCMSのほかにサーバが必要です。自社で保有するサーバ上にCMSを構築するケースを、オンプレミス(インストール型)といいます。一方、CMSがサーバに構築された状態で提供されるサービスのことをクラウドCMSと言います。
オンプレミス(インストール型)CMS |
サーバを自社で管理するのがオンプレミスであり、専門技術や保守の手間を必要とします。 |
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クラウドCMS |
ベンダーが用意したサーバとCMSを使用するのがクラウドCMSです。 |
クラウドCMSのメリット
クラウドCMSを導入するメリットはサーバ管理が不要なことのほか、ブラウザで完結する利便性の高さにあります。
クラウドCMSは、専門知識がなくてもブラウザ上で容易にWebサイトの構築や更新ができるようにに作られています。これにより、どこからでも作業ができ、Webサイト内製化の効率が向上しました。
サーバの保守管理やCMSのアップデート作業に煩わされず、自社内で、本来の業務であるコンテンツ制作やマーケティング施策に注力できるのです。
セキュリティ対策も、オンプレミスCMSでは自社で行わなくてはならないところ、クラウドCMSではサービス提供元が対応します。いずれの場合も、サービス提供元やCMSの開発元の信頼性が高いことが重要ですが、クラウドでは常に最新のセキュリティ対策がとれるため、より安心といえるでしょう。
クラウドCMSについて押さえるべきポイント
クラウドCMSは、Webページ生成の仕組みによって分類した場合、静的CMSと動的CMSがあり、構築するサイトによりどちらかを選択します。
これは重要なポイントのため、導入前に必ず理解しておかなければなりません。
静的CMSと動的CMSの違いについては「動的CMSとは?静的CMSとの違いや特徴、選び方について解説」をご覧ください。
静的CMSか、動的CMSかを選ぶ基準
静的CMSと動的CMSでは、仕組みの違いによって得意な領域が分かれ、技術的にも区別されます。サイトの目的に合わせてどちらかを選択する必要があります。例えば、すべての閲覧者に対して同じ情報を提供する必要がある官公庁や企業のWebサイトでは、静的CMSが適しています。それに対して、物件や求人などの情報検索サイトや、ログイン機能が必要な会員サイトなどでは、閲覧者によって表示する内容を動的に変える必要があるため、動的CMSのほうが適しています。
静的CMSと動的CMSに共通するサーバの役割
Webサイトを構築・公開するには、前述したとおりサーバが必要です。静的CMSでも動的CMSでも、生成されたページはインターネット上に公開されているWebサーバに置かれます。Webサーバは、ユーザーがWebサイトにアクセスする際に必須となります。
その他、CMSを稼働させるためのCMSサーバや、登録されたデータを保存するデータベースサーバなどがあります。
静的CMSの場合、CMSサーバで生成したページ(HTMLファイル)を、Webサーバにアップロードするのが一般的です。一方、一部の動的CMSでは、WebサーバがCMSサーバとデータベースサーバを兼ねるものもあります。 CMSによっては、システム内にデータを保存する独自機能が備わっており、データベースサーバの代替となります。
静的CMSと動的CMSの更新時の違い
Webサイトを更新する際、静的CMSと動的CMSでは仕組みが異なります。共通するのは、CMSを使ってページを生成することと、Webサーバを使って公開することです。
静的CMSにおける更新 |
静的CMSの場合、CMS上で登録・編集したページをHTMLファイルに生成、Webサーバに転送します。ユーザーが閲覧するときは、すでに完成しているHTMLファイルを、ユーザーの要求に応じてWebサーバがページとして返します。 |
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動的CMSにおける更新 |
動的CMSの場合、HTMLファイルを生成するのはユーザーのアクセスを受けてからです。ユーザーからの要求を受けたWebサーバが、データベースにアクセスし、要求に合わせた情報を呼び出してHTMLファイルを返します。 |
静的CMSと動的CMSにおけるネットワーク構成の違い
静的CMSでは、CMSサーバとWebサーバを別々に構築します。CMSサーバを外部から遮断すれば、外部からの攻撃を受けることはありません。
これは、セキュリティ上の強みとなります。また、万が一、CMSサーバがダウンしても、WebサーバがHTMLページを表示し続けることが可能です。一方動的CMSは、CMSサーバとWebサーバが1台に同居してインターネット上に公開されているものも多く、セキュリティ上のリスクとなります。
クラウドCMSを導入する際のポイント
クラウドCMSを導入する際の注意点は、自社サイトや運用体制にマッチしたツールとサービス提供社を選ぶことです。まずは、自社サイトの性質と運用体制を把握することからはじめます。そのうえで、導入するのが静的CMSか動的CMSかを判断し、カスタマイズ性やサポート体制の有無などを考慮して選ぶとよいでしょう。具体的には、以下が確認ポイントになります。
自社サイトに必要な機能を利用できるか
必要な機能を備えているか、あるいはオプション機能として追加できるかを考慮して選ばなければなりません。
ECサイトであれば販売機能、会員サイトであればログイン機能が必須です。
制作できる会社がどれだけあるか
クラウドCMSのなかには、仕様が公開されておらず、CMS開発元しかサイト構築ができないサービスもあります。
その場合、ベンダーロックといい、その会社に囲い込まれてしまう可能性があります。
構築に対応できる制作会社が多いクラウドCMSは、選択や乗り換えの自由度が高く、柔軟な構築・拡張が可能です。
クラウド事業者のセキュリティは信頼できるか
自社でサーバ構築するオンプレミスでは、自社でセキュリティ対策を施します。一方、クラウドの場合には、セキュリティ対策はサービス提供元に依存します。そのため、クラウドCMSを利用する際、クラウド事業者のセキュリティ対策が信頼できるかは重要な確認事項です。
自社サイトに合ったCMSを選定する際のポイントについては、以下のダウンロード資料もご覧ください。
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クラウドCMSにより
サイト内製化の利便性がますます向上
CMSを導入することで、高品質なWebサイトの内製化が可能になりました。クラウドCMSは、サーバ管理を不要にして機能性を向上し、利便性を高めて使いやすくしたCMSといえるでしょう。
クラウドCMSを選ぶ際のポイントは、自社の運用環境に合ったツールと事業者を選ぶことです。ビッグローブでは、コーポレートサイトの構築・運用に適したクラウド型CMS「Pattern Style CMS」を提供しています。「Pattern Style CMS」は、AWSまたは「BIGLOBEクラウドホスティング」上に構築したWebサーバと、国産パッケージCMS「WebRelease2」がワンセットになったクラウド型CMSサービスです。サイトの設計・制作だけでなく、Webサーバの構築から運用・保守までをオールインワンで提供しています。