CMSの選定を失敗しないためのポイントとは?
導入までのプロセスも解説
掲載日:2023年10月23日
更新日:2023年12月21日
Webサイトの管理や運用を効率化するために、CMSは心強い味方となるツールです。しかし、あまりにも種類が多く、どれを選ぶべきか迷ってしまうこともあるでしょう。本記事では、CMSの選定にあたって押さえておきたい重要なポイントと、導入までのプロセスを中心に解説します。
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CMSとは
CMSとはContents Management Systemの略称で、日本語では「コンテンツ管理システム」とも呼ばれるツールです。
CMSはWebサイトの内容を管理、編集、公開するために用いられ、HTMLやCSSなどの専門知識がなくてもWebサイトの管理を効率化できます。
CMS選定における課題
CMSにはさまざまな種類があり、機能や価格など多くの選択肢がありますが、実際に企業がCMSを導入しても、うまく使いこなせていないケースは少なくありません。
なぜ使いこなせないのか、考えられる代表的な課題を紹介します。
CMSを選定する際に押さえておくべきポイントとして把握しておくといいでしょう。
自社に必要な機能がそろっていない
CMSには、Webページの追加や編集、変更などのほか、予約管理や問い合わせ管理、会員機能などが備わったものもあります。
搭載されている機能は製品によって異なるため、導入したCMSに自社に必要な機能が備わっていなかったというケースがあります。
または、反対に機能が多すぎて、どんな用途に活用できるのかわからず使いこなせないというケースも考えられます。
このような事態を避けるためにも、CMSを選定する際には自社が必要とする機能について、優先順位をつけて洗い出しておく必要があるでしょう。
サイトの規模や性質に合っていない
キャンペーンや重要な情報開示など、サイトによっては瞬間的にアクセス数が増大し、膨大なトラフィックが発生する可能性もあります。CMSによってはこうしたアクセス集中に耐えられず、コンテンツ更新作業が重くなったり、ページの表示に遅延が生じることも考えられるでしょう。
また、何千ページもある大規模なサイトに対し、小規模サイト用CMSを使うと、CMSの処理能力が追いつかず、サーバや閲覧者に負荷がかかる場合もあります。
CMSの選定では、自社サイトの規模や性質に対応可能な製品を選ぶことが重要です。
使いにくい
CMSは、ITエンジニアではない人でも簡単にコンテンツを管理できるのが最大のメリットです。
しかし、管理画面のレイアウトやインターフェースは製品によって異なり、人によっては使いにくいと感じる場合があります。メニューや管理画面が分かりやすい、直感的に操作しやすいといった操作感も重要な選定基準のひとつです。
なお、CMSの選定にあたって押さえておきたい機能面の解説や運用メリットについては、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご参照ください。
「CMSの主要な機能とは?Webサイトの運用におけるメリットも解説」
CMS選定と導入までのプロセス
自社の用途に合う適切なCMSを選ぶプロセスは、どのように進めていけばよいのでしょうか。
CMS導入目的の明確化
はじめに、CMSを導入する目的を明確化します。
例えば、Webサイト運用を内製化するためにCMSを導入するのであれば、管理機能の柔軟性やセキュリティを重視すると良いでしょう。
一方、すでにCMSを導入しているものの運用に課題が生じている場合には、課題の本質を分析し、解決できるCMSを選ぶ必要があります。
Webサイトの規模と性質を確認
Webサイトのページ総数やアクセス数などの規模、動的か静的かといった性質も確認します。
また、Webサイトの種類(コーポレートサイト、ECサイト、ブログなど)によっても、CMSに求められる機能は変わってきます。現在どのようなWebサイトを運用しているのか、具体的な種類も把握しておく必要があります。
外部連携システムの洗い出し
CMSによって外部連携の仕様や適合サービスが異なるため、Webサイトと連携しているシステムには何があるかを確認します。企業で多い外部連携システムとしては、営業支援システムやMAツールなどが代表的です。
インフラ環境の確認
CMSを活用して安定的なWebサイトの運用を実現するためには、どのようなインフラ基盤が求められるのかを確認する必要があります。
インフラ基盤とは、WebサーバのOSやサーバソフトウェア、保存可能なファイル容量などを指します。CMSによって動作環境は異なり、インフラ基盤に対応していないとCMSが動作しないため、インフラ環境の確認は必須です。
CMSの構築については、以下の記事でも一連の流れを解説しています。あわせてご参照ください。
「CMS構築の流れとそれぞれのプロセスにおける留意点」
適切なCMS選定のポイントと注意点
自社に適切なCMSはどのような基準で選べばよいのでしょうか。選び方のポイントや注意点を紹介します。
動的か静的か
Webページの配信方法には、大きく分けて動的配信と静的配信の2種類があります。
動的配信とは、アクセスしてきたユーザーに応じてWeb ページを都度生成し表示する仕組みを指します。
動的配信のメリットは、ユーザーに合わせてコンテンツを表示できるため、会員サイトやECサイトなど、パーソナライズが有効なサイトに向いている点です。
一方で、動的配信はCMSの負荷が増大しやすく、その分パフォーマンスが低下する可能性が高いというデメリットもあります。
静的配信とは、あらかじめCMSで生成したHTMLファイルをWebサーバに配信しておき、ユーザーがアクセスしたときにそれを表示させる仕組みを指します。
静的配信のメリットは、大量のアクセスが集中してもCMSとWebサーバに負荷がかからず、高いパフォーマンスを維持しやすい点です。
一方で、パーソナライズなどユーザーごとに表示を変えたいコンテンツを表示させることが困難というデメリットもあります。
動的・静的の違いについては、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご参照ください。
「動的CMSと静的CMSとの違いや特徴、選び方について解説」
サイト規模
サイト規模が大きいとコンテンツ容量も大きいため、CMSにかかる負荷も増大します。扱えるコンテンツの容量はCMSによって異なります。処理能力に応じたインフラ基盤も選定しなければなりません。
一方、小規模なサイトであるにもかかわらず、必要以上にグレードの高いCMSやインフラ基盤を選定してしまうとコストが無駄になってしまいます。
セキュリティ対策
Webサイトへの不正アクセスや乗っ取り被害を防ぐためにも、CMSのセキュリティ対策は重要なポイントです。
例えば、ログイン時の多段階認証やログイン通知メール、パスワードのハッシングなどの基本的なセキュリティ対策に対応しているかは必ず確認しておきましょう。
また、万が一セキュリティホールが見つかった場合、迅速な対策が可能であるか、サポート窓口があるかも重要な選定ポイントとなります。
CMSのなかには、プログラムコードが公開され無償で利用できるオープンソース型のシステムもありますが、セキュリティ対策や更新作業は自社で対応しなければなりません。脆弱性を放置したままで対応が遅れると、その間に不正アクセスや改ざんなどの問題が生じる可能性があります。そのため、自社にとってオープンソース型のCMSが本当に適切なのか、安全に運用できるのかを慎重に判断しなければなりません。
CMS選定のポイントを整理し自社に最適なシステムを選ぼう
CMSの選定にあたっては、自社に必要な機能が備わっているかはもちろん、サイトの規模や性質に適しているか、システムの扱いに不慣れな担当者でも使いやすいかどうかも重要なポイントとなります。
また、自社が運用している外部連携システムやインフラ基盤に対応できるかどうかも見落としがちなポイントといえるでしょう。
CMS選定の詳細については、Ebook「CMS・Web基盤の選定ガイド 〜リニューアルとサイト成長に必要な5つの考え方〜」でも詳しく解説しています。ぜひこちらもご参照ください。
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